100g以上のドローンを屋外で飛行させるには、航空法に基づく機体登録とリモートIDの搭載が義務付けられています。人口集中地区や夜間飛行など特定の条件下では、国土交通省への許可・承認申請も必要です。本記事では、ドローン飛行に関わる法規制の全体像と、許可申請の具体的な手続きを解説します。
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この記事でわかること
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目次
1-1. 対象は「100g以上」:機体登録とリモートIDの義務
1-2. 航空法で定められた「飛ばしてはいけない場所と方法」
2-2. 許可申請なしで飛ばせる条件(屋内・特定条件の私有地)
3. 飛行前の必須手続き:機体登録とDIPS 2.0の使い方
6-2. 目的に応じた資格コースの選択(国家資格・民間資格)
1. ドローン規制の基本:押さえるべき3つのルール

ドローンを飛ばす上で最初に理解すべきなのが、国が定めるルールの全体像です。以下で基本構造を解説します。
1-1. 対象は「100g以上」:機体登録とリモートIDの義務
ドローンの飛行規制の中核をなすのが「航空法※1」です。2022年の法改正により、以下の義務が新設されました。
- 対象重量の変更: 規制対象が「200g以上」から「100g以上」へ引き下げ
- 機体登録の義務化: 国土交通省への事前の機体登録が必須に
- リモートIDの搭載: 飛行中に機体の識別情報を発信する機器の搭載が義務化
100g以上の機体を屋外で飛ばす場合、これらの手続きを完了させることが大前提となります。
関連記事:【2025年最新】ドローン登録の完全ガイド|100g以上は義務化!手順・リモートID・表示方法まで徹底解説
1-2. 航空法で定められた「飛ばしてはいけない場所と方法」
航空法の規制は、「場所」と「方法」の2軸で構成されています。以下に該当するフライトを行うには、国土交通省への許可・承認申請が必要です。
【原則禁止されている空域(場所)】
- 空港周辺の空域
- 150m以上の高さの空域
- 人口集中地区(DID)の上空
- 緊急用務空域(災害時に指定)
【原則禁止されている飛行方法】
- 夜間飛行(日没後〜日の出前)
- 目視外飛行(操縦者が機体を肉眼で常時監視できない状態での飛行全般。FPV(一人称視点)飛行もこれに含まれる)
- 人や物件から30m未満の距離での飛行
- 催し場所の上空での飛行
- 危険物の輸送や物件の投下
許可なく飛行できる場所・方法は限定されています。
関連記事:【2026年最新】ドローンの飛行禁止区域はどこ?地図やアプリで確認できる?
1-3. 違反した場合の罰則規定
これらのルールに違反した場合、罰則が適用されます。未登録の機体を屋外で飛行させた場合は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、許可なく人口集中地区で飛行させた場合は50万円以下の罰金が科される可能性があります。法令違反は故意・過失を問わず罰則の対象となるため、飛行前にルールを確認してください。
2. 飛行許可の要否:ケース別の判断基準

屋外でドローンを飛行させる際は、飛行場所・方法ごとに許可の要否を事前に確認する必要があります。
2-1. 100g未満(トイドローン)にも適用される規制
重量100g未満のいわゆる「トイドローン」は、航空法の飛行ルール(人口集中地区での飛行禁止など)の一部が適用対象外となります。ただし、小型無人機等飛行禁止法※2や自治体の条例は、機体の重量にかかわらずすべてのドローンに適用されます。機体の重量にかかわらず、飛行場所ごとの規制を事前に確認してください。
関連記事:登録不要!100g未満ドローンのメリット・デメリットと法律・規制を徹底解説
2-2. 許可申請なしで飛ばせる条件(屋内・特定条件の私有地)
上記の規制がある一方で、以下の条件をすべて満たせば国への許可申請なしで飛行できます。
完全な屋内での飛行: 四方を壁や天井で囲まれた室内や、ネットで完全に覆われた専用施設内。
航空法の条件をすべて満たす屋外: 以下の条件をすべて満たせる場合に限り、許可申請なしで飛行できます。
- 人口集中地区(DID)の上空ではないこと
- 地表または水面から150m未満の高さであること
- 人や建物から30m以上の距離を確保できること
- 日中(日出から日没まで)の飛行であること
- 操縦者が機体を肉眼で常時監視できる目視内飛行であること
- 催し場所の上空ではないこと
- 空港周辺の空域ではないこと
- 緊急用務空域ではないこと
- 危険物を輸送しないこと
- 物件を投下しないこと
- 機体重量が25kg未満であること
上記の条件を一つでも満たさない場合は許可申請が必要です。飛行前に現場の環境を確認してください。
2-3. 航空法以外の関連法規
ドローンの飛行には、航空法以外にも以下の法律やルールが関わります。
小型無人機等飛行禁止法: 国の重要施設や原子力事業所の周辺上空での飛行を禁止。なお、2026年6月に改正法が成立し、飛行禁止エリアが従来の施設周辺約300mから約1kmへ拡大される予定です(施行時期は別途公布)。最新情報は警察庁の公式サイト※2でご確認ください。
民法(土地所有権): 他人の私有地(山林や農地を含む)の上空を無断で飛行させた場合、土地所有権の侵害として民事上の責任を問われる可能性があります。
道路交通法: 公道から離着陸する場合や、交通を妨げる場合は警察の道路使用許可が必要です。
自治体の条例: 多くの都立・県立公園や河川敷では、独自の条例でドローンの持ち込みや飛行が禁止されています。
3. 飛行前の必須手続き:機体登録とDIPS 2.0の使い方

100g以上のドローンを購入したら、国土交通省のオンラインシステム「DIPS 2.0(ドローン情報基盤システム)※3」で機体登録を行います。
3-1. ステップ1:DIPS 2.0のアカウント作成
オンラインで手続きできます。まずはDIPS 2.0にアクセスし、アカウント(ログインID)を作成します。マイナンバーカードや運転免許証を用いた本人確認が求められます。
3-2. ステップ2:機体情報の登録と手数料納付
アカウント作成後、システム上で所有者情報や機体のメーカー名、シリアルナンバーを入力して申請します。その後、クレジットカード、インターネットバンキング、ATMなど所定の方法で手数料を納付します。
3-3. ステップ3:リモートIDの搭載と登録記号の表示
手続きが完了すると、国から「登録記号(JUで始まる英数字)」が発行されます。この記号を、油性ペンやシールを用いて機体の外側の見やすい場所に表示します。さらに、機体に内蔵されている「リモートID機能」にこの登録記号を書き込む(または外付け機器を装着する)ことで、フライトの準備が整います。
関連記事:【初心者でも安心】ドローンのリモートIDとは?登録義務から免除の条件、具体的なやり方まで完全ガイド
4. 飛行許可・承認申請の具体的な手順

飛行禁止空域でのフライトや、特定の方法で飛ばす場合(特定飛行)には、国土交通省への事前の許可・承認申請が必要です。
4-1. 許可・承認が必要な場合(特定飛行)
前述した「人口集中地区の上空」「人や物件から30m未満」「目視外飛行」に該当するフライトを「特定飛行」と呼びます。特定飛行を行うには、操縦者のスキルや安全対策をまとめた申請を行い、国から許可・承認を得る必要があります。
関連記事:ドローンの「飛行カテゴリー」とは?初心者にもわかる法律と申請手続きの方法
4-2. DIPS 2.0を使ったオンライン申請の流れ
許可・承認申請もDIPS 2.0から行います。手順は以下の通りです。
- 情報の事前登録: 機体情報と、操縦者の情報(保有資格や飛行実績)をシステムに登録します。
- 飛行計画の作成: 飛行の目的、日時、経路、安全対策のマニュアルを入力します。
- 申請の提出: 原則として飛行開始予定日の10開庁日前(土日祝日を除く)までに提出します。書類に不備があると差し戻されるため、飛行予定日の2〜3週間前を目安に申請を開始してください。
関連記事:ドローン許可・承認申請の手引き|人口集中地区や夜間飛行の最新ルール(2025年版)
4-3. 頻繁に飛ばす場合は「包括申請」の活用を
業務で頻繁にドローンを飛ばす場合、毎回日時や場所を特定して申請するのは非効率です。「包括申請」を利用すれば、「日本全国」など広い範囲を指定し、原則3ヶ月・最長1年間にわたって複数の場所で繰り返し飛行する許可をまとめて取得できます。空撮や点検業務の現場で広く活用されていますが、飛行前にはシステム上で都度「飛行計画の通報」を行う必要があります。
関連記事:ドローン包括申請のメリット・流れ・注意点を解説【代理申請も可能】
5. 現場での安全管理とトラブル対策

法的な手続きを完了した後も、現場での安全管理が事故防止の鍵となります。
5-1. 風速の判断基準
ドローンは小型で軽量なため、風の影響を受けやすい特性があります。国土交通省が公開する航空局標準マニュアルでは、風速5m/s以上の状態では原則として飛行させないことが定められています。ただし、機体の製造者等が定める取扱説明書等にて風速5m/s以上での飛行が可能であることを確認し、かつ安全に飛行できると判断した場合はこの限りではありません。
風速5m/sとは「木の葉や細い枝が絶えず動く」程度の風です。地上では弱く感じても、上空ではさらに強い風が吹いていることがあります。風速計を用いた実測に基づいて飛行の可否を判断してください。
関連記事:ドローン飛行の安全な風速とは?航空法の基準とプロの判断方法を解説
5-2. 目視外飛行のリスクと安全な距離の確保
モニターのみを見て操縦する「目視外飛行」は、周囲の障害物や接近する航空機、鳥の発見が遅れるリスクがあります。目視外飛行の許可を受けていない場合は、機体の向きや姿勢を肉眼で把握できる範囲内で飛行させてください。なお、目視内飛行の距離に関する法的な規定はなく、機体の大きさ・色・天候等によって視認できる距離は異なります。飛行環境に応じて、安全に機体を視認・制御できる距離を自ら判断してください。
関連記事:ドローンの飛行距離はどれくらい?カタログ値通りに飛ばない理由と限界距離
5-3. ドローン保険への加入
突風や機体の不具合による事故リスクは完全には排除できません。墜落により第三者を負傷させたり建物を破損させたりした場合、高額の損害賠償責任を負う可能性があります。事故時の賠償リスクに備え、ドローン専用の賠償責任保険への加入を推奨します。
6. 操縦技術と知識の習得方法

ドローンを安全かつ合法的に飛行させるには、法律の理解、申請手続き、気象判断、危機管理など幅広い知識と操縦技術が求められます。
6-1. ドローンスクールの活用
法規制や操縦技術を体系的に学びたい場合は、ドローンスクールの活用も有効です。法律の解釈やDIPS 2.0を使った申請手続きについて、実務経験のあるインストラクターから直接指導を受けられる点がメリットです。
6-2. 目的に応じた資格コースの選択(国家資格・民間資格)
業務利用やキャリアアップを目指す場合は、国家資格コースや民間資格コースの受講が選択肢となります。国家資格を保有していると、飛行許可申請の一部が免除・簡略化される場合があります。
6-3. スクール選びのポイント
スクールを選ぶ際は、卒業後のサポート体制も確認してください。資格取得後も操縦訓練の機会が提供されるスクールであれば、技術の維持・向上に役立ちます。
まとめ
ドローンの屋外飛行には航空法が適用され、100g以上の機体には登録とリモートID搭載が必須です。人口集中地区や夜間等の特定飛行には、国土交通省への許可・承認申請が必要です。法規制は頻繁に改正されるため、飛行前には常に最新情報をご確認ください。飛行や手続きに不安を感じる方は、ぜひ当スクールでの学習をご検討ください。正しい知識と万全の準備で、安全なドローン運用を実現しましょう。
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参照・引用元一覧
- 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール - https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html
- 小型無人機等飛行禁止法について - https://www.npa.go.jp/bureau/security/kogatamujinki/index.html
- 国土交通省のオンラインシステム「DIPS 2.0(ドローン情報基盤システム)」
https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/portal/top/









