ドローン保険の義務化を解説!個人・法人別おすすめ比較と選び方

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2022年の法改正以降、ドローンを取り巻くルールは大きく変わりました。特に「保険」に関しては、未加入のまま飛行して事故を起こした場合、数千万円から数億円規模の損害賠償責任を負う可能性があります。

この記事では、複雑な「義務化」の仕組みと、個人・法人それぞれに最適な保険の選び方をわかりやすく解説します。

この記事で分かること

  • 義務化の対象機体(100g以上)と違反時の罰則
  • 楽天・DJI…あなたに合う保険はこれ!
  • 事故時に役立つ「証拠保全」マニュアルとリスク回避術

 

目次

1. ドローン保険の義務化とは?違反時のリスク

1-1. 義務化の核心は「機体登録制度」との紐づき

1-2. 対象機体(100g以上)と罰則規定

1-3. 「義務」なのは賠償責任保険のみ(機体保険は任意)

2. 「個人(趣味)」と「法人(業務)」の境界線

2-1. YouTube収益化・副業は「業務」扱い

3. 【個人・趣味向け】ドローン保険の選び方とおすすめ

3-1. 最安ルート:火災・自動車保険の「個人賠償特約」を確認

3-2. 専用保険のおすすめ(楽天ドローン保険など)

3-3. 機体補償で「DJI Care Refresh」が選ばれる理由

4. 【法人・業務向け】ドローン保険の選び方とおすすめ

4-1. 推奨条件:賠償額5億円〜10億円&人格権侵害特約

4-2. 包括契約かスポット契約か(SORAPASS careなど)

5. 「事故対応」と「保険を使わない技術」

5-1. 事故発生時の初動マニュアル(警察・連絡・証拠保全)

5-2. 保険料高騰を防ぐ!スクールで学ぶリスク回避術

まとめ

参照・引用元一覧

 

1. ドローン保険の義務化とは?違反時のリスク

まず結論から言うと、機体の重量や飛行カテゴリーによって、保険加入が法的に義務付けられる場合があります。特に業務利用を含む多くのケースで、保険加入は実質的な「必須」です。

1-1. 義務化の核心は「機体登録制度」との紐づき

2022年6月20日から開始された「無人航空機登録制度」により、100g以上のドローンは国への機体登録が義務付けられました。あわせて、登録機体にはリモートID(識別信号の発信装置)の搭載も原則として義務付けられています(※登録制度とリモートID搭載義務は別の制度です)。

さらに、2025年10月1日以降、飛行許可・承認申請を行う際の保険加入義務の範囲が明確になりました。

機体重量

保険加入の位置づけ

25kg以上

飛行許可・承認申請時に法的義務(第三者賠償責任保険の加入が必須)

25kg未満

法的義務ではないが、強く推奨(申請書への記載欄あり)

つまり、「保険に入っていないと飛ばせない」という状況は25kg以上の機体で明確に発生します。25kg未満の機体でも、事故時のリスクを考えれば加入は実質的に必須です。※1

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1-2. 対象機体(100g以上)と罰則規定

  • 対象: 100g以上のすべてのドローン・ラジコン機
  • 義務の範囲: 他人の生命・財産への損害をカバーする「賠償責任保険」(特に25kg以上は法的義務)
  • 罰則: 未登録の機体を飛行させた場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金。さらに、事故を起こした際に保険未加入であれば、個人の支払い能力を超える賠償請求が直接所有者にのしかかります。

1-3. 「義務」なのは賠償責任保険のみ(機体保険は任意)

保険には大きく分けて2種類ありますが、法的・実務的に強く求められるのは前者です。

  1. 賠償責任保険(必須級): 人に怪我をさせた、車を傷つけたなどの「第三者への損害」を補償。
  2. 機体保険(任意): 自分のドローンが壊れた時の修理費等を補償。

まずは「賠償責任保険」への加入が、ドローンユーザーとしての最低限のマナーであり、重量・用途によっては法的義務でもあると理解しましょう。

2. 「個人(趣味)」と「法人(業務)」の境界線

保険選びで最も重要なのが、「趣味」か「業務」かの区分けです。この区分を誤ると、「保険に加入していても補償が適用されない」という事態を招く可能性があります。

2-1. YouTube収益化・副業は「業務」扱い

多くの個人向け保険(または個人賠償責任特約)は、「業務利用」を免責(補償対象外)としています。

<業務利用とみなされるケース(個人保険NG)>

  • YouTube等の動画投稿で収益を得ている(少額でも広告収入があれば業務とみなされる可能性が高い。保険会社によっては収益の有無に関わらず、SNSへの投稿行為自体を業務とみなすケースもあります)
  • 知人から無償または謝礼程度で頼まれて空撮をした(「依頼を受けた」という点で業務性が認められる場合があります。ただし保険会社・商品によって判断が異なります)
  • 会社の業務の一環として、個人のドローンを使用した

これらに該当する場合は、個人であっても「業務対応」または「事業用」の保険への加入が必要です。

3. 【個人・趣味向け】ドローン保険の選び方とおすすめ

純粋な趣味(収益化なし)で楽しむ場合の、賢い保険の選び方を3ステップで紹介します。

3-1. 最安ルート:火災・自動車保険の「個人賠償特約」を確認

まず確認すべきは、すでに入っている自動車保険や火災保険です。ここに「個人賠償責任特約」が付帯していれば、ドローン事故も補償対象になる場合があります。

  • メリット: 追加費用がほぼかからない(月額数百円程度)。
  • 注意点: 「ドローンは対象外」という免責がないか、必ず約款を確認してください。また、示談交渉サービスが付いているものを選びましょう。

3-2. 専用保険のおすすめ(楽天ドローン保険など)

特約がない、あるいは不安な場合は、ドローン専用の少額保険がおすすめです。

  • 楽天ドローン保険(対象者限定): ネットで加入でき、機体補償と賠償責任(対人・対物)の両方またはいずれかに加入可能です。
  • PayPayほけん「あんしん賠償(ちょこっと保険)」: ドローン専用プランではありませんが、「ご家族まるごと損害賠償プラン」等の個人賠償責任保険がドローン操縦中の事故も補償対象となる場合があります(月額390円〜)。加入前に約款でドローンが対象かどうかを必ず確認してください。

3-3. 機体補償で「DJI Care Refresh」が選ばれる理由

ドローン本体の故障(水没・墜落等)に備える「機体保険」に関しては、DJI製ドローンであればメーカー公式の「DJI Care Refresh」が、メーカー公式ならではの充実した補償内容で、比較的迅速な交換対応が期待できるため推奨されます。一般的な損害保険の動産総合保険よりも、専用ケアプランの方が「機体交換」へのハードルが低い傾向にあります。

飛行中に機体を紛失した場合の「飛行紛失保証(フライアウェイ補償)」は、対応機種が限定されており、すべてのDJI機体が対象ではありません。また、事前にDJIアカウントおよび送信機との紐付けが必要です。ご自身の機体が対象かどうか、DJI公式サイトで必ずご確認ください。※2

4. 【法人・業務向け】ドローン保険の選び方とおすすめ

ビジネス利用の場合、求められる補償スペックが全く異なります。

4-1. 推奨条件:賠償額5億円〜10億円&人格権侵害特約

業務中の事故は、企業の社会的信用に関わります。

  • 賠償限度額: 飛行規模・業務内容によって必要な補償額は異なりますが、業務用途では5億円〜10億円のプランが選ばれるケースが多くあります(1億円プランで十分な場合もあります。ご自身の業務リスクに応じてご検討ください)。
  • 人格権侵害特約: 空撮映像に他人の顔が映り込み、「プライバシー侵害」で訴えられた場合のリスクをカバーします。これはビジネス保険特有の重要な特約です。

4-2. 包括契約かスポット契約か(SORAPASS careなど)

  • SORAPASS care: ドローン飛行支援サービスに付帯する保険で、業務利用もカバー。手続きがスムーズで多くの事業者に選ばれています。
  • 包括契約: 複数台の機体を所有する場合、1台ずつ契約するより、会社全体で「売上高」や「台数」に基づいた包括契約を結ぶ方が管理も楽でコストを抑えられる場合があります。

5. 「事故対応」と「保険を使わない技術」

どんなに良い保険に入っていても、事故は起こさないに越したことはありません。スクール運営の現場から、万が一の初動と予防策をお伝えします。

5-1. 事故発生時の初動マニュアル(警察や消防へ連絡・証拠保全)

事故が起きたら、以下の手順で冷静に行動してください。

  1. 飛行を中止・安全な場所に着陸: 二次被害を防ぐため直ちに着陸させましょう。
  2. けが人の救護: 最優先です。必要ならすぐに救急車を呼びましょう。
  3. 警察・消防への通報: 物損・人身事故は110番、火災は119番へ。事故証明がないと、保険が支払われない場合があります。
  4. 証拠の保全(重要):
    • 機体の破損状況、衝突した対象物(車や壁)の写真を多角的に撮影。
    • フライトログ(飛行記録)の確保。
  5. 国土交通省への報告(法的義務): DIPS 2.0で報告。死傷事故は速やかに電話等で連絡し、その後に事故等報告書を提出しましょう。怠ると罰則があります。
  6. 保険会社への連絡: その場で示談(「ここでお金を払います」等の約束)は絶対にせず、保険会社の指示を仰ぎましょう。

5-2. 保険料高騰を防ぐ!スクールで学ぶリスク回避術

事故を起こすと翌年の保険料が上がったり、契約を断られたりするリスクがあります。最大の保険は「事故を起こさない確かな操縦技術」です。

ドローン事故の主な原因としては、「基礎知識・操縦技術の不足」「天候の悪化」「点検・整備不良」「無理な飛行」などが挙げられています。

 

まとめ

ドローン保険は「入るべきか」ではなく、自分を守るための「必須の備え」です。25kg以上の機体は義務ですが、それ以外でも万が一への備えは欠かせません。

選ぶコツは、YouTube収益化などの仕事なら「事業用」を、DJI機なら公式ケアを検討すること。

ご自身の利用目的に合った最適な保険を選び、安全で楽しいドローンライフを送りましょう。

ドローンマスターズスクールの詳細

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DMS千葉野田校(農薬散布ドローン専門)
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参照・引用元一覧

  1. 総重量25kg以上の無人航空機の保険加入義務化(2025年10月〜)- 国土交通省 - https://www.mlit.go.jp/common/001909323.pdf
  2. DJI Care Refresh購入ガイド(飛行紛失保証の対応機種について)- DJI公式 - https://support.dji.com/help/content?customId=ja-jp03400006845&spaceId=34&re=JP&lang=ja

この記事を書いた人

中山 慶一 中山 慶一

ドローンマスターズスクール運営元 株式会社モビリティテクノ ドローン事業部統括部長 2017年からドローン業務に従事し外注案件及び新規スクールの開校を手掛けています。