猛スピードで光の尾を引いて飛び回るドローン。
YouTubeなどでその映像を見て、『これは一体何だ!?』と、SF映画のような迫力に驚いた経験はありませんか?
この記事では、新時代のモータースポーツとも呼ばれるドローンレースの魅力から、観戦の楽しみ方、そして『自分もやってみたい!』と思ったあなたのための始め方まで、詳しく説明していきます。
目次
1. 【観戦ガイド】ドローンレースの世界に飛び込もう!
「ドローンレースって、ただドローンを飛ばしているだけでしょ?」
もしそう思っているなら、その奥深さを見過ごしているかもしれません。
ドローンレースは、高度な操縦技術、一瞬の判断力、そして最先端のテクノロジーが融合した、奥深い競技なのです。まずは観戦を楽しむための基礎知識を一緒に見ていきましょう。
1-1. ドローンレースの基本ルールと魅力
ドローンレースの最も一般的な形式は、複数のドローンが一斉にスタートし、設置されたゲートやフラッグなどの障害物をクリアしながら、決められたコースを周回して速さを競うというものです。F1レースを想像していただくと分かりやすいかもしれません。
最大の特徴は、レーサーが「FPV(First Person View)」ゴーグルを装着して操縦する点です。これは、ドローンに搭載されたカメラからの映像をリアルタイムで見ながら操縦するスタイルで、まるで自分がドローンのコックピットに乗り込んで空を飛んでいるかのような、深い没入感とスピード感を味わえます。時速150kmを超えることも珍しくなく、そのスリリングな展開こそがドローンレースの大きな魅力の一つです。
また、激しいレース展開の中では、機体同士の接触やクラッシュも日常茶飯事です。そうした破損した機体を、レーサー本人やチームメイトがその場で修理してレースに復帰させる光景も珍しくありません。さらに、一部の大規模な国際大会では、F1のように専門のピットクルーが機体の修理を担当し、レースに復帰させるチームワークが見られることもあり、見どころの一つとなっています。
1-2. レースを彩る機体の種類
レースで使用されるドローンは、私たちが普段目にする空撮用のドローンとは少し異なります。速さを追求するために、余計なものが削ぎ落とされた非常にシンプルな構造で、多くはレーサー自身がパーツから組み立てたカスタムメイド品です。
機体のサイズによってクラス分けがされており、例えば日本ドローン協会(JDA)が定めるルール※1では、初心者でも参加しやすい軽量なクラスから、本格的なFPVレーシングクラスまで、複数のカテゴリーが存在します。これにより、幅広いレベルの人が自分のレベルに合わせてレースに挑戦できる環境が整っています。
1-3. ここに注目!国内外の主要な大会
ドローンレースの世界的な盛り上がりを牽引しているのが、アメリカで始まった「Drone Racing League (DRL)」です。派手なLEDで装飾されたコースや、エンターテイメント性の高い演出が特徴で、世界中のトップレーサーが参戦する最高峰のリーグとして知られています。
日本国内でも、JAPAN DRONE LEAGUE (JDL) をはじめ、各地で様々な規模の大会が開催されています。これらの大会は、トッププロを目指すレーサーたちの真剣勝負の場であると同時に、ドローンレースの魅力を間近で体験できる絶好の機会です。まずは公式サイト※2をチェックして、お近くで開催されるイベントを探してみてはいかがでしょうか。
2. 【参加ガイド】君もトップレーサーを目指せる!ドローンレースの始め方
レースの映像を見ているうちに、「自分もあの世界に飛び込んでみたい!」という気持ちが湧いてきたあなたへ。ここでは、ドローンレーサーになるための具体的なステップを、ロードマップ形式でご紹介します。
2-1. ステップ1:シミュレーターで感覚を掴む
いきなり実機を飛ばすのは、非常に危険で、高価な機体を壊してしまうリスクも伴います。現場での経験から言っても、まずはPCやゲーム機でプレイできるドローンレースのシミュレーターから始めるのが最も効果的です。
シミュレーターであれば、実際のドローンと同じ感覚で操縦を練習でき、何度クラッシュしても費用はかかりません。多くのトップレーサーも、シミュレーターでの練習を日課にしています。まずはここで、FPVドローン特有の操縦感覚(特に「ACROモード」と呼ばれる、姿勢制御を自分で行うモード)に慣れることが重要です。
2-2. ステップ2:トイドローンで実践練習
シミュレーターである程度ドローンをコントロールできるようになったら、次は「トイドローン」と呼ばれる小型のドローンで、いよいよ実践練習です。トイドローンは比較的安価で、室内でも安全に飛ばせるため、最初の練習機として最適です。
ここでの目標は、シミュレーターで身につけた感覚を、現実世界で再現すること。最初はホバリング(空中での静止)すら難しく感じるかもしれませんが、地道な練習を重ねることで、着実に上達していくでしょう。
2-3. ステップ3:費用の全体像と機材準備
トイドローンに慣れたら、いよいよ本格的なレース用ドローンの準備です。多くの方が気になるのが費用だと思いますが、機材一式から免許取得まで含め、初期投資としておおよそ5万円~15万円程度を見込んでおくと良いでしょう。もちろん、選ぶ機材によって大きく変動します。
以下は、主な費目の内訳と目安です。
項目 |
内容 |
費用の目安 |
備考 |
機材 |
レース用ドローン本体、プロポ(送信機)、FPVゴーグル |
30,000円~120,000円 |
自作か完成品か、性能によって大きく変動します。 |
資格・免許 |
第四級アマチュア無線技士 |
5,000円~25,000円 |
独学か講習会かによって変動します。 |
各種申請 |
無線局の開局申請、飛行許可・承認申請 |
0円~数万円 |
電子申請なら無料。行政書士に依頼する場合は費用が発生します。 |
その他 |
バッテリー、充電器、工具、交換用プロペラなど |
15,000円~30,000円 |
消耗品や周辺機器も必要になります。 もしあなたが「もっと効率的に、そして安全にドローンレースを始めたい」と考えるなら、プロの指導を受けるのが最良の |
合計 |
50,000円~175,000円 |
これらの機材準備と、後述する法的手続きは並行して進めていくことになります。
機材の選択肢は大きく分けて2つあります。
- 完成品(BNF/RTF)を購入する: すぐに飛ばせる状態で販売されているドローン。初心者には手軽ですが、後々の修理やカスタマイズの自由度は低くなります。
- パーツを集めて自作する: フレーム、モーター、フライトコントローラーなどの部品を自分で選び、組み立てるスタイル。知識が必要ですが、自分好みの高性能なマシンを作り上げる楽しみがあり、多くのレーサーはこちらを選びます。
ここで非常に重要なのが、法的な手続きです。FPVドローンでレースを行うためには、いくつかの法律をクリアする必要があります。
- 無線従事者免許: FPVドローンが使用する5.8GHz帯の電波は「アマチュア無線」に該当するため、原則として「第四級アマチュア無線技士」以上の資格が必要です。
- 無線局の開局申請: 資格を取得したら、管轄の総合通信局へ無線局の開局申請を行う必要があります。
- 航空法: ゴーグルを装着しての飛行は「目視外飛行」にあたり、屋外でレースを行う場合は、国土交通省への飛行許可・承認申請が必須となります。
これらの手続きは複雑に感じるかもしれませんが、安全に楽しむためには不可欠です。
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2-4. ステップ4:コミュニティに参加して仲間を見つける
ドローンレースは、一人で黙々と練習するよりも、仲間と一緒に楽しむことで、より上達が早まります。SNSや専門フォーラムには、多くのドローンレースコミュニティが存在します。こうしたコミュニティに参加すれば、練習場所の情報を交換したり、機体の設定についてアドバイスをもらったり、時には一緒にレースに出場したりと、活動の幅が大きく広がります。
しかし、特に初心者が直面するのが「一体どこで飛ばせばいいのか?」という練習場所の問題です。以下に具体的な探し方をいくつかご紹介します。
具体的な練習場所の探し方
- ドローン専用の練習場・飛行場を利用する 全国には、ドローンの飛行が許可された有料の練習場や飛行場が点在しています。「ドローン 練習場 関東」など、地域名と合わせて検索すると見つけやすいでしょう。安全が確保されており、同じ趣味の仲間と出会える可能性も高いのがメリットです。
- 河川敷など公共の飛行可能エリアを探す 一部の河川敷や公園では、管理事務所によってドローンの飛行が許可されている場合があります。必ずお住まいの自治体や河川事務所のウェブサイトを確認し、ルール(飛行可能な曜日・時間、エリアなど)を遵守して利用しましょう。無許可での飛行は絶対にやめてください。
- SNSやコミュニティで情報収集する FacebookやX(旧Twitter)で「FPVドローン」「ドローンレース」などのキーワードで検索し、地域のコミュニティグループに参加するのも有効です。メンバーが利用している練習場所や、非公式の練習会(通称「集い」)の情報を得られることがあります。
同じ趣味を持つ仲間との出会いは、何物にも代えがたい財産になるでしょう。
しかし、法的な手続きや専門的な知識、そして安全な練習場所の確保など、初心者が一人で乗り越えるにはハードルが高いと感じる部分も多いかもしれません。もしあなたが「もっと効率的に、そして安全にドローンレースを始めたい」と考えるなら、プロの指導を受けるのが上達への確実な一歩となるでしょう。
本格的に学ぶならプロに教わるのが近道
国家資格も目指せる!ドローンスクールを見てみる
3. プロに学ぶのが最速!おすすめドローンスクール紹介
独学での挑戦も素晴らしいですが、ドローンスクールに通うことには、それを上回る多くのメリットがあります。
3-1. なぜスクールがおすすめなのか?
- 安全の確保: 経験豊富なインストラクターの指導のもと、安全な環境で操縦技術を学べます。万が一のトラブル対応も学べるため、安心して練習に打ち込めます。
- 体系的な知識: 航空法や電波法といった複雑な法律、機体の構造や設定方法など、独学では断片的になりがちな知識を、体系的に効率よく習得できます。
- 仲間との出会い: 同じ目標を持つ仲間と出会えるのも、スクールの大きな魅力です。卒業後も続くコミュニティは、あなたのドローンライフをより豊かなものにしてくれるでしょう。
3-2. ドローンマスターズスクールの特徴
全国に展開するドローンマスターズスクールは、初心者からプロを目指す方まで、幅広いニーズに対応したカリキュラムを提供しています。
特に、ドローンレースに繋がるFPVドローンの操縦技術や、業務で必須となる目視外飛行のスキルを、国土交通省の認定を受けたカリキュラムで学ぶことができます。また、卒業後のアフターフォローも充実しており、最新の法改正情報や技術トレンドを学び続けられる環境が整っています。
「自分に合ったスクールはどこだろう?」と迷ったら、まずは全国のスクール一覧をチェックしてみてください。きっとあなたのドローンレーサーへの道を開く、最適な場所が見つかるはずです。
まとめ
ドローンレースは、観戦するだけでもそのスピードと迫力に興奮し、実際に参加すれば、空を自由に飛ぶという夢のような体験ができる、魅力あふれる世界です。この記事をきっかけに、ぜひその第一歩を踏み出してみてください。
ドローンマスターズスクールの詳細
■ドローンマスターズスクールの特徴や国家資格制度について、さらに詳しく知りたい方は当スクールの「無料説明会(ドローンセミナー)」に是非ご参加下さい!
ドローンマスターズスクール一覧
DMS茨城つくば校
DMS茨城笠間校
DMS埼玉浦和校
DMS栃木宇都宮校
DMS東京足立校
DMS千葉野田校(農薬散布ドローン専門)
DMS東京秋葉原校
参照・引用元一覧
- ドローンレース・ルール - 一般社団法人日本ドローン協会 (JDA) - https://alldrones.org/wp-content/uploads/2019/07/Dレースルール2_190728_cap-1.pdf - 日本国内のドローンレースの公式ルールが記載されています。
- JAPAN DRONE LEAGUE 公式サイト - https://www.japandroneleague.com/ - 日本最大級のドローンレースリーグの公式サイトです。