人が乗れるドローン(空飛ぶクルマ/eVTOL)は、2025年の大阪・関西万博でデモ飛行が実施され、社会的な認知が大きく高まりました。商用運航は2027〜2028年の開始を目標に準備が進んでいます。本記事では、今後の普及スケジュール、想定される利用料金、操縦や運航管理に必要となる免許・資格について解説します。
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この記事でわかること
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目次
1. 「人が乗れるドローン(空飛ぶクルマ)」の実用化はいつ?
1-1. 2025年大阪・関西万博でデモ飛行を実施——商用運航は2027〜2028年へ
2-1. 機体価格は数千万円〜2億円超・初期は「移動サービス(MaaS)」が主流
4-2. 海外の先行事例(EHang、Joby Aviationなど)
1. 「人が乗れるドローン(空飛ぶクルマ)」の実用化はいつ?

1-1. 2025年大阪・関西万博でデモ飛行を実施——商用運航は2027〜2028年へ
日本における空飛ぶクルマの社会実装に向けた大きな節目となったのが、2025年に開催された「大阪・関西万博」です。経済産業省と国土交通省が策定した「空の移動革命に向けたロードマップ※1」では、当初2025年を目標に国内初の商用運航を開始する計画が示されていました。
しかし、機体の安全認証取得や運航体制の整備が計画通りに進まなかったため、万博での商用運航は全事業者が断念し、デモ飛行(非商用)の実施にとどまりました。万博会場の夢洲周辺において、複数の事業者がデモ飛行を実施し、空飛ぶクルマの存在を広く社会に示す機会となりました。
2026年3月に改訂された最新ロードマップでは、商用運航の開始目標を2027〜2028年に設定し直しています。
1-2. 2030年代に向けた普及ロードマップと用途拡大
政府の最新ロードマップ(2026年3月改訂)に基づく普及スケジュールは以下のとおりです。
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時期 |
目標・内容 |
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2027〜2028年 |
商用運航の開始、観光地での遊覧飛行など限定的な路線での運航 |
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2030年代前半 |
遠隔操縦・交通管理システムの整備、都市部でのエアタクシー事業の本格化 |
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2030年代以降 |
機体の大型化、完全自律飛行(無人操縦)の実現、地方都市での移動手段や救急医療インフラとしての活用拡大 |
2. 人が乗れるドローンはいくら?想定価格と利用シーン

2-1. 機体価格は数千万円〜2億円超・初期は「移動サービス(MaaS)」が主流
実用化の初期段階で個人が機体を購入する場合、価格は機種によって大きく異なります。中国・EHangの「EH216-S」は約4,500万円、日本のSkyDriveが開発する商用機「SD-05」は約2億円とされており、数千万円から2億円超と幅広い価格帯となっています。
このため、初期の普及段階では「個人が所有する」形ではなく、航空会社などが機体を保有し、利用者が運賃を支払って乗車する「MaaS(Mobility as a Service:サービスとしての移動)」が主流になる見通しです。2030年代以降に量産化が進めば、価格が下がり個人所有の可能性も広がると見込まれています。
2-2. 想定される3つの主要ビジネス利用シーン
社会実装の初期段階で想定されている主な利用シーンは以下の3つです。
- 都市部のエアタクシー: 渋滞が慢性化する大都市圏で、空港と都心部を数分で結ぶ移動サービス。開発各社は、量産化が進む2030年代以降にタクシーと同等の運賃水準を目指すとしています。
- 観光・リゾート地での遊覧飛行: 離島や山間部で景観を楽しむアクティビティ。飛行ルートが限定的で安全管理がしやすいため、早期の商用化が見込まれています。
- 緊急医療と災害対応: 臓器輸送や医師の派遣、災害時の孤立地域への物資運搬など、公共性の高い分野での活用です。
3. 人が乗れるドローンの仕組みと「ヘリコプター」との違い

3-1. eVTOL(電動垂直離着陸機)の技術的特徴
人が乗れるドローンは「eVTOL(電動垂直離着陸機)」と呼ばれます。最大の特徴は「分散型電気推進システム(DEP)」の採用です。複数の小型プロペラとモーターを分散配置することで、一部が故障しても残りのモーターで飛行を継続できる冗長性を備えています。バッテリー駆動のため、飛行中に直接CO2を排出しない点も特徴です(ただし、充電に使用する電力の発電過程では電源構成によりCO2が排出される場合があります)。
3-2. 騒音とメンテナンスコストの比較
ヘリコプターとの主な違いは以下の2点です。
- 騒音の少なさ: モーター駆動で小型プロペラを回すため、騒音レベルはヘリコプター(約90デシベル)と比べて大幅に低く、機種・測定条件によりますが概ね70〜75デシベル程度に抑えられます。都市部の環境騒音(60〜70デシベル程度)に近い水準を目指した開発が進んでおり、市街地での離着陸実現に向けた技術的な前提の一つとなっています。
- メンテナンスコストの低さ: 構造がシンプルで物理的な可動部品が少ないため、維持費や整備費を大幅に引き下げられると見込まれています。
4. 国内外の開発メーカーと最新動向

4-1. 日本国内の代表例(SkyDriveなど)
日本発の代表的な開発企業が「SkyDrive(スカイドライブ)」です。同社は2020年8月に1人乗りの試験機「SD-03」で国内初の有人飛行試験に成功し、その後も複数回の飛行試験を実施しています。現在は乗客2名+パイロット1名の3人乗り商用機「SD-05」の開発を進めており、大阪・関西万博での運航事業者の1つにも選定されました。
4-2. 海外の先行事例(EHang、Joby Aviationなど)
海外では実用化がさらに先行しています。
中国の「EHang(イーハン)」は、乗客2名が搭乗可能な無人自律飛行機(パイロット不在)「EH216-S」で、2023年10月に中国民用航空局(CAAC)からeVTOLとして世界初の型式証明を取得し、中国国内での商用運航を開始しています。なお、この型式証明は中国国内に限定されており、日本での運航には別途認証が必要です。
アメリカの「Joby Aviation(ジョビー・アビエーション)」はトヨタ自動車から大型出資を受け、パイロット1名を含む5人乗り(乗客4名)・最高時速約320kmの性能を持つ機体の開発・試験飛行を進めています。大阪・関西万博でもデモ飛行を実施しました。
5. 人が乗れるドローンを操縦するための「免許・資格」とは

5-1. 現行法での位置づけと将来のライセンス制度
現在の航空法では、人が搭乗して飛行する機体は原則として「航空機」に分類され、操縦には従来のヘリコプターと同様の国家資格が必要です。一方、eVTOLは操縦の多くがコンピューター制御であるため、国土交通省は「空飛ぶクルマ」に特化した操縦ライセンス制度の創設に向けた検討を進めています。
5-2. 現行のドローン国家資格と将来の運航管理との関連性
新設されるライセンスの詳細は未定ですが、現行のドローン国家資格(無人航空機操縦士)で学ぶ知識との関連性が高いと考えられています。空飛ぶクルマの操縦や、地上から安全を監視する「運航管理者」の業務に関連するスキルとして、以下が挙げられます。
- 突風に対応するための航空気象の知識
- 機体制御に必要な電波特性の理解
- リチウムイオンバッテリーの安全な取り扱い
- 緊急時を想定したリスクアセスメント(安全管理)能力
これらは現行のドローン国家資格の学習内容に含まれており、次世代モビリティ分野でのキャリア形成に活用できる可能性があります。
6. 空飛ぶクルマの普及に備えて今からできる準備

6-1. 航空気象や法規制の知識を早期に習得する意義
機体が大型化し有人飛行が増えるほど、安全管理の重要性は高まります。小型の無人航空機(ドローン)を通じて、風が機体に与える影響や航空法の考え方を実務として学んでおくことは、将来の業務に役立つ基礎となります。空飛ぶクルマの運航や管理に関する新しい職種が生まれた際、安全運航の実務経験を持つ人材は高い需要が見込まれます。
6-2. ドローンスクールの選び方
ドローンの知識と技術を体系的に学ぶ方法の一つとして、国土交通省の登録を受けた登録講習機関(ドローンスクール)の活用があります。
スクール選びで重要なのは「資格取得後のサポート体制」です。操縦技術や安全確認のスキルは、継続的な訓練によって維持・向上させる必要があります。卒業後も操縦訓練の機会を提供しているスクールを選ぶことで、実践的なスキルを長期的に維持できます。
ドローンマスターズスクールの詳細
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ドローンマスターズスクール一覧
DMS茨城つくば校
DMS茨城笠間校
DMS埼玉浦和校
DMS栃木宇都宮校
DMS東京足立校
DMS千葉野田校(農薬散布ドローン専門)
DMS東京秋葉原校
参照・引用元一覧
経済産業省・国土交通省「空の移動革命に向けたロードマップ」 - https://www.meti.go.jp/press/2025/03/20260327005/20260327005.html









