目次
2-1. 「趣味で、気軽にドローンを楽しみたい!」というあなたへ
2-2. 「将来はドローンを仕事に活かしたい!」そのような夢を持つあなたへ
4-1. ■ 国家資格(無人航空機操縦者技能証明書)取得へのステップ
5-3. ■ 初心者さんが知っておくと安心!その他の費用について
1. まずは基本から!ドローン資格の「国家資格」と「民間資格」って何が違うの?
ドローンの世界へようこそ!最初に押さえておきたいのが、「国家資格」と「民間資格」という2つの大きな違いです。この違いを理解することが、あなたがこれからドローンとどう関わっていくか、その第一歩を決める上で非常に大切になります。
1-1. 国家資格:国が認める、信頼の証
「国家資格」とは、その名の通り、国(国土交通省)が正式に認める公的な資格のこと。
「無人航空機操縦者技能証明書」というのが正式な名前で、法律に基づいたしっかりとした資格です。2022年12月の航空法改正で新しく設けられ、特に2023年12月からは、特定の空域や飛行方法でドローンを飛ばす際(レベル3.5飛行)には、この国家資格を持っていることが必須となりました。
「将来、ドローンを仕事でバリバリ活用したい!」
「より本格的な飛行にチャレンジしたい!」
そのような熱い想いを持つあなたには、まさにうってつけの資格と言えるでしょう。
1-2. 民間資格:ドローン操縦の入門編として人気!
一方の「民間資格」は、民間の団体や企業が独自に設けている認定資格です。
例えば、JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)や、世界最大のドローンメーカーであるDJI JAPANなどが提供しているものが有名ですね。
これらは国家資格のような法的な強制力はありませんが、ドローン操縦の基本的な知識や技術を学ぶための入門編として最適で、多くの方が「まずは民間資格から」とドローンの世界に足を踏み入れています。
1-3. 「じゃあ、結局どれを選べばいいの?」
そう思いますよね。それぞれの特徴を、もう少し分かりやすく比べてみましょう。
比較項目 |
国家資格 |
民間資格 |
法的効力 |
あり(特定の空域・飛行方法で必須) |
なし(あくまで民間団体による認定) |
取得費用目安 |
約15万円~30万円程度 |
約5万円~15万円程度 |
取得期間目安 |
約1ヶ月~3ヶ月程度 |
約3日~2週間程度 |
難易度 |
やや高め(学科試験・実技試験あり) |
比較的易しい |
このような人向け |
仕事で活用したい方、本格的に学びたい方 |
趣味から始めたい方、手軽に基礎を学びたい方 |
一般的には、「ドローンは初めてだから、まずは民間資格からチャレンジしてみようかな」という方が多いです。
でも、もしあなたが「将来はこのような風にドローンを使いたい!」という具体的なイメージを既にお持ちなら、最初から国家資格取得を目指すのも、もちろんアリです。
大切なのは、あなたの目的やステップに合った資格を選ぶこと、これに尽きます。
2. 「趣味で楽しむ」と「仕事で活かす」、目的別ドローン資格の選び方
ドローン資格を選ぶ上で、何よりも大切なのは「何のためにドローンを飛ばしたいのか?」という目的をハッキリさせることです。
週末に近所の公園で、家族や友人と空からの景色を楽しむ。
あるいは、プロのカメラマンとして、息を呑むような空撮映像を届けたい。
目的が違えば、選ぶべき資格も自然と変わってきます。
2-1. 「趣味で、気軽にドローンを楽しみたい!」というあなたへ
実は、趣味でドローンを楽しむ場合、必ずしも「資格」が必要というわけではないんです。
例えば、100g未満の小さなドローン(トイドローンと呼ばれたりします)なら、屋内や周りに人がいない安全な場所であれば、資格なしでも飛ばすことができます。
とはいえ、「どうせ飛ばすなら、より安全に、より楽しく飛ばしたい!」
そう思いませんか?
そのようなあなたには、民間資格の取得がおすすめです。
JUIDAの「操縦技能証明」や、ドローンメーカーが認定する資格(例えば、DJIドローンアカデミーのスタンダードコースなど)は、ドローン操縦の基本的なテクニックと、安全に飛ばすための大切な知識を身につけるのにピッタリ。
2〜3日程度の短い講習で取得でき、費用も5万円〜10万円程度と、比較的チャレンジしやすいのが魅力です。
2-2. 「将来はドローンを仕事に活かしたい!」そのような夢を持つあなたへ
建設現場での測量、橋やダムなどのインフラ点検、映画やCMのダイナミックな空撮…。
ドローンが活躍するビジネスシーンは、ますます広がっています。
もしあなたが、こうした分野でドローンを仕事道具として使いたいと考えているなら、国家資格の取得を本格的に検討すべきでしょう。
特に、「一等」または「二等」の無人航空機操縦者技能証明は、ビジネスの現場で求められる信頼性の高い資格です。
一般的なキャリアステップとしては、このようなイメージでしょうか。
- 入門ステップ: まずは民間資格(JUIDAやDJIなど)で、ドローン操縦の基礎固め。
- 基本ステップ: 国家資格「二等」を取得。基本的な業務レベルの飛行に対応できるようになる。
- 発展ステップ: 国家資格「一等」へステップアップ!より高度で専門的な業務にもチャレンジ。
- 専門ステップ: さらに、測量、点検、農薬散布など、特定の分野に特化した専門資格を取得し、プロフェッショナルとしての道を究める。
「ドローンなんて触ったこともないのに、いきなり国家資格なんて大丈夫かな…」と不安に思う方もいるかもしれません。
でも、心配いりません。多くの講習機関では、全くの未経験者を対象としたカリキュラムが用意されています。
もちろん、操縦の基礎からじっくり学ぶことになるので、講習時間や費用は少し多めにかかる傾向はありますが、不可能ではありません。
もし、少しでもドローンを操縦した経験があれば、国家資格の実技講習もよりスムーズに進められるでしょう。
3. 少し複雑?ドローン国家資格の種類と「飛行レベル」をスッキリ解説!
さて、いよいよ国家資格「無人航空機操縦者技能証明」について、もう少し詳しく見ていきましょう。
この国家資格には、「一等」と「二等」の2つの種類があります。
さらに、「飛行レベル」という言葉も出てきて、初心者さんにとっては「なんだか難しそう…」と感じてしまうかもしれませんね。でも大丈夫、ここで分かりやすく整理します!
3-1. 「一等」と「二等」、何が違うの?
この2つの大きな違いは、主に「操縦できるドローンの重さ」と「実施できる飛行の種類」です。
- 二等資格: 無人地帯での目視外飛行(レベル3)まで対応しており、農地での農薬散布、山間部や河川での測量、インフラ設備の点検、災害時の被害状況調査など、人のいないエリアを中心とした産業用途で広く使われます。二等資格を持っていると、「レベル1」「レベル2」「レベル3」という区分の飛行が可能になります(飛行レベルについては、後ほど詳しくご説明しますね!)。
- 一等資格: 第三者の上空を含む市街地での目視外飛行(レベル4)に対応しており、都市部でのドローン配送、災害時の救援物資投下、交通インフラの点検、警備や監視業務など、人のいる地域での高度な運用が可能です。
3-2. 「飛行レベル」って、一体なあに?
「飛行レベル」とは、ドローンを飛ばす際の難易度や周囲への影響度合いによって、飛行の形態をレベル1からレベル4までの4段階に分類したものです。
- レベル1: 飛行レベル1は、「操縦者の目視範囲内での手動操縦」を示す飛行スタイルです。ドローンが常に操縦者の視界に入り、自ら操作する形態で、もっとも一般的かつ広く活用されている方法です。
このレベルの飛行は、近距離での空撮やインフラ(橋、送電線など)の点検、農作業における農薬散布など、比較的安全な環境で行われる業務に適しています。 - レベル2:飛行レベル2は、「目視内での自動飛行」を指します。操縦者がドローンを目で確認できる範囲内に保ちながら、決められたルートを自動で飛行させる形態です。
繰り返し同じ経路を飛ばす必要がある作業、たとえば土木現場での測量や、太陽光パネルなどの設備点検に活用されます。 - レベル3:飛行レベル3は、「人のいないエリアでの目視外飛行」を意味します。
操縦者がドローンを直接見ることができない場所まで飛行させるもので、原則として補助者を配置せずに運用します。
対象となる無人地帯は、山間部、離島、森林など、人や建物の少ない地域が中心です。この飛行形態は、遠隔地への物資運搬、広範囲の地形調査、災害現場での状況把握などに適しています。 - レベル4:飛行レベル4は、「人がいる地域での目視外・補助者なし自動飛行」を表します。人口が多く、建物の密集する都市部などで、操縦者の目が届かない場所にドローンを飛ばし、補助者を置かずに自動で運行させます。
今後は、都市部の宅配サービス、警備活動、災害時の緊急対応、インフラ設備の点検といった高度な業務において活用が期待されている最も進んだ運航形態です。
ドローンを始めたばかりの方は、まずレベル1から安全にスタートし、経験を積みながら徐々にステップアップしていくのがおすすめです。
特にレベル3やレベル4の飛行は、周囲の安全を確保するために、非常に高い操縦技術と専門知識、そして的確な判断力が求められます。
3-3. 知っておきたい!2025年12月からの法改正
ここで一つ、非常に大切なポイントがあります。
それは、2025年12月から施行される法改正です。この改正によって、ドローン飛行における国家資格の重要性が、これまで以上に高まることが予想されています。
特に、お仕事でドローンの活用を考えている方は、この動向をしっかりと把握し、早めに資格取得の準備を進めておくことを強くおすすめします。
4. ドローン資格取得への道のり:具体的な流れとステップをチェック!
「よし、ドローン資格を取ってみよう!」と決めたあなた。
では、実際に資格を取得するには、どのような手順を踏めばいいのでしょうか?
ここでは、国家資格と民間資格、それぞれの取得ステップを具体的に見ていきましょう。
4-1. ■ 国家資格(無人航空機操縦者技能証明書)取得へのステップ
- 登録講習機関を選ぶ: まずは、国土交通省から認定を受けた「登録講習機関」を選びます。これらの機関は全国各地にあり、それぞれ料金やカリキュラム内容に少しずつ違いがありますので、ご自身の希望や通いやすさなどを考慮して選びましょう。
- 学科講習を受ける: ドローンを安全に飛ばすために不可欠な知識を学びます。航空法規、気象、ドローンの仕組みや性能、運航ルール、安全管理体制など、内容は多岐にわたります。最近では、オンラインで受講できる講習機関も増えています。
- 実技講習を受ける: いよいよ、実際にドローンを操縦する技術を磨きます。基本的な離着陸から、空中でのホバリング、旋回、移動、さらには万が一の事態に備えた緊急時の対応まで、プロの指導のもとでしっかりと習得します。
- 学科試験にチャレンジ!: 学科講習で学んだ知識が身についているかを確認するための筆記試験です。合格目指して頑張りましょう!
- 実技試験で腕試し!: 実際のドローンを使って、定められたコースを正確に飛行できるか、緊急時に落ち着いて適切な操作ができるかなどが評価されます。日頃の練習の成果を発揮する時です。
- 申請手続き、そして資格取得へ!: 学科・実技の両試験に見事合格したら、国土交通省に必要な書類を提出して申請手続きを行います。無事に審査が通れば、晴れて「無人航空機操縦者技能証明書(ライセンス)」が交付されます!
これらのステップを経て資格を取得するまで、一般的には1ヶ月から3ヶ月ほど見ておくと良いでしょう。ただし、講習機関の予約状況や、ご自身の練習にどれくらい時間を割けるかによって、期間は変動します。
4-2. ■ 民間資格取得へのステップ
民間資格の場合は、国家資格に比べると手続きがシンプルで、短期間で取得できるのが特徴です。一般的な流れは以下の通りです。
- 講習機関・コースを選ぶ: 多くの民間団体や企業が、特色あるドローン講習を提供しています。ご自身の目的や予算に合ったところを選びましょう。
- 講習を受ける: 数日間の集中講習が一般的です。学科の勉強と、実際にドローンを飛ばす実技の両方がカリキュラムに含まれています。
- 修了審査に合格する: 簡単な知識テストと、基本的な操縦ができるかどうかの実技審査が行われます。
- 認定証ゲット!: 審査に合格すれば、その団体や企業が発行する認定証がもらえます。
民間資格の場合、最短で2〜3日、長くても1週間程度で取得できるケースが多いようです。
「ドローンなんて触ったこともない全くの初心者だけど、講習についていけるかな…」
そのような心配はご無用です!
ほとんどの講習機関では、ドローン未経験の方を前提としたカリキュラムが組まれています。
「事前に自分で練習しておかないとダメかな?」なんて思う必要はありません。
むしろ、自己流で変な癖がついてしまう前に、最初からプロの指導を受ける方が、上達への近道だったりしますよ。
5. 気になる!ドローン資格取得にかかる費用と時間、どれくらい?
資格取得を目指す上で、やはり気になるのが「どれくらいお金がかかるの?」「時間はどれくらい必要?」という点ですよね。
ここでは、それぞれの資格を取得するための、おおよその費用と期間の目安をご紹介します。
5-1. ■ 国家資格にかかる費用と時間の目安
国家資格の費用は、「一等」と「二等」のどちらを目指すか、また選ぶ講習機関によっても変わってきますが、一般的な相場観は以下の通りです。
- 二等資格の場合:
- 総費用:おおよそ 15万円~20万円 程度
- 内訳イメージ:学科講習(3~5万円)、実技講習(8~12万円)、試験・申請料(2~3万円)など
- 取得期間:おおよそ 1ヶ月~2ヶ月 程度
- 一等資格の場合:
- 総費用:おおよそ 20万円~30万円 程度
- 内訳イメージ:学科講習(3~5万円)、実技講習(15~20万円)、試験・申請料(2~3万円)など
- 取得期間:おおよそ 1ヶ月半~3ヶ月 程度
費用だけ見ると「少し高いかな?」と感じるかもしれませんね。
でも、これは将来、ドローンを仕事で活用したり、より高度な飛行を楽しんだりするための、いわば「未来への投資」と考えることもできます。
例えば、ドローンパイロットとして活躍した場合、日給3万円から5万円程度が相場と言われていますので、お仕事として活かせれば、十分に回収できる可能性も秘めています。
また、もしあなたが既に民間資格を持っていたり、ドローン操縦の実務経験があったりする場合には、実技講習の一部が免除されて、費用を少し抑えられるケースもありますよ。
5-2. ■ 民間資格にかかる費用と時間の目安
民間資格は、国家資格に比べると、比較的リーズナブルな費用で取得できるのが魅力です。
- JUIDA操縦技能証明の場合:
- 総費用:おおよそ 8万円~12万円 程度
- 取得期間:3日~1週間 程度
- DJIドローンアカデミー(スタンダードコースなど)の場合:
- 総費用:おおよそ 5万円~8万円 程度
- 取得期間:2日~5日 程度
民間資格の多くは、短期間で集中的に学べるコース設定になっているため、週末を利用して取得を目指すことも可能です。
お仕事をしながら資格取得を考えている方にとっては、こうしたコンパクトなスケジュールは嬉しいポイントですね。
5-3. ■ 初心者さんが知っておくと安心!その他の費用について
資格取得の費用以外にも、以下のような費用がかかる場合があることも、頭の片隅に置いておくと安心です。
- 練習用のドローン本体: 5万円~15万円程度(入門向けの機種)
- ドローン保険料: 年間1万円~3万円程度(万が一に備える任意保険)
- 予備バッテリー: 1個あたり1万円~3万円程度(飛行時間を延ばすために)
- 交通費・宿泊費: 講習場所が遠方の場合に必要
特に、練習用のドローンは、資格を取った後もご自身の操縦技術を維持・向上させるために、非常に大切な投資になります。初心者さんには、DJI社の「Miniシリーズ」(約5万円~)や「Mavic Airシリーズ」(約10万円~)などが、扱いやすさと性能のバランスが良く人気がありますよ。
6. まとめ:あなたに合った資格を見つけて、ドローンの世界へ羽ばたこう!
ドローン資格は目的で選ぶのが鍵。国家資格と民間資格の違いを理解し、費用や期間も考慮しましょう。この記事が、あなたのドローンライフ最初の一歩となれば幸いです。
■ドローンマスターズスクールの特徴や国家資格制度についてもっと詳しく知りたい方は当スクールの「無料説明会(ドローンセミナー)」に是非ご参加下さい!
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