「旅行先のきれいな海をドローンで空撮したい!でも、法律違反にならないか不安…」 「海で飛ばして万が一墜落させたら、どう責任を取ればいいの?」
そんな悩みを抱えていませんか?海は魅力的な空撮場所ですが、陸上とは異なる規則や特有の危険性があります。
この記事では、海で安全かつ合法的にドローンを楽しむための基本的な知識を分かりやすく解説します。
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この記事で分かること
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目次
6. もしもの時の「緊急対応マニュアル」:事故が起きたらどうする?
1. ドローンを海で飛ばすのはOK?知っておくべき大原則

結論から言うと、ドローンを海で飛ばすこと自体を直接禁止する単一の法律はありません。
しかし、「どこでも自由に飛ばして良い」わけではありません。海はエリアによって「管理者」が明確に分かれており、それぞれ異なる法律やローカルルールが適用されます。
海で飛ばすための2つの条件は、次の2つです。
まずは、あなたが飛ばしたい場所が「どのエリア」に該当するかを確認し、許可取りの難易度を把握しましょう。
2. 許可難易度マップ:あなたの飛ばしたい場所はどれ?

海と一言でいっても、大きく3つのエリアに分かれます。初心者が狙うべきは「エリアA(海岸)」です。
2-1. エリアA:「海岸・砂浜」で飛ばす場合
- 許可難易度: ★☆☆(比較的低い)
- 関係する法律: 海岸法
- 管理者: 都道府県や市町村(土木課、観光課、海岸管理課など)
- 解説: 最も一般的な空撮スポットです。海水浴シーズンやイベント開催時を除けば、自治体によっては事前の確認だけで「飛ばしてOK」と言われるケースもあります。ただし、自治体によって対応は大きく異なり、条例で禁止されている場合もあるため、確認は必須です。
2-2. エリアB:「港・漁港」で飛ばす場合
- 許可難易度: ★★★(高い~極めて高い)
- 関係する法律: 港則法
- 管理者: 港湾管理者(自治体・港務局)、海上保安庁、漁業協同組合
- 解説: 船の出入りがある港は、安全管理が非常に厳格です。「作業」としての飛行申請が必要になることが多く、趣味目的では許可が下りないケースが多々あります。また、漁師さんの仕事場でもあるため、無断飛行は重大なトラブルに発展します。
2-3. エリアC:「海上・沖合」で飛ばす場合
- 許可難易度: ★★☆(中~高)
- 関係する法律: 海上交通安全法
- 管理者: 海上保安庁
- 解説: 陸から離れた海上は一見自由に見えますが、巨大船の通り道(航路)や訓練海域などが設定されている場合があります。また、万が一墜落した際の回収が困難であるため、操縦難易度は高くなります。
3. 許可取得の手順と問い合わせ用の文例

「役所に電話するのはハードルが高い…」という方のために、そのまま使えるトークスクリプト(台本)を用意しました。
3-1. 管理者を見つける
Googleマップで飛ばしたい場所を表示し、その場所が「〇〇市」なのか「〇〇港」なのかを確認します。「〇〇海岸 管理」「〇〇港 管理事務所」で検索すると、連絡先が出てきます。
3-2. 電話で問い合わせる【トークスクリプト】
以下の台本を参考に電話をかけてみてください。
あなた: 「お忙しいところ恐れ入ります。私、趣味でドローンの空撮をしている[あなたの氏名]と申します。
〇月〇日に、[具体的な場所名]の砂浜周辺で、風景撮影のためにドローンを飛行させたいと考えております。
航空法のルールは遵守いたしますが、こちらの場所で飛行させるにあたり、条例による禁止事項や、必要な申請手続きはございますでしょうか?」
ポイント:
- 「許可をください」ではなく「禁止事項や必要な手続きはありますか?」と聞くのがコツです。
- 日時、場所、目的(趣味/業務)、機体重量、保険加入の有無を答えられるようにしておきましょう。
3-3. 記録を残す
口頭で「特に手続きは不要ですよ」と言われた場合でも、後々のトラブル防止のため記録を残します。
- 対応してくれた担当者名
- 日時
- 回答内容(例:「占有しなければ届出不要」など)
自治体によって対応が異なります
同じ海岸でも、A市では「事前連絡のみでOK」、B市では「書面での申請が必要」というように、対応は自治体によって大きく異なります。必ず飛行予定地の管理者に直接確認してください。
4. 忘れずにチェック!「航空法」の基本ルール

場所の許可とは別に、国の法律である「航空法」も常に守る必要があります。特に海でうっかり違反しやすいのが以下の点です。
- 空港周辺: 海沿いに空港がある場所(羽田、関西、那覇など)は広範囲が飛行禁止です。
- DID地区(人口集中地区): 都会の海浜公園などはDIDに含まれることが多いです。
- 目視外飛行: 沖へ飛ばしすぎて、ドローンが肉眼で見えなくなるのは違反です(承認が必要)。
- 第三者・物件との距離30m: 砂浜にいる他人や、海上を走る船からも30m以上離す必要があります(離せない場合は承認が必要)。
これらの条件に該当する場合は、国土交通省への許可・承認申請が必要な項目です。「知らなかった」では済まされないので、必ず事前にチェックしましょう。
5. 「海ドローン」3大リスクと回避テクニック

許可が取れても油断は禁物です。海には、ドローンの墜落につながる特有の危険が潜んでいます。
5-1. リスク①:強風と突風
海は陸より風が強く、安定しません。
- 対策: 風速計を持参する。地上が無風でも上空は強風のことがあります。アプリの風速警告が出たら即帰還しましょう。
5-2. リスク②:鳥(トビ・カモメ)の攻撃
海鳥はドローンを縄張りへの侵入者とみなし、攻撃してくることがあります。
- 対策: 鳥が旋回し始めたらターゲットにされています。急上昇(鳥は急上昇が苦手)して逃げるか、すぐに着陸させてください。
5-3. リスク③:GPSロストとセンサー誤作動
海面の光の反射により、機体下部のビジョンセンサーが海面を地面と誤認識し、意図せず高度を下げて水没する事故が報告されています。
- 対策: 水面スレスレ(高度5m以下)を長時間飛ばさない。また、船上など足元が動く場所からの離着陸は、GPSのホームポイントがずれるため、ハンドキャッチ等の高度な技術が必要です。
どうしても操縦や法律に不安があるなら
「もし操作ミスで海に落としたら…」「許可取りで専門用語を聞かれたら…」といった不安が拭えない場合は、独学で悩むよりプロに教わるのも近道です。実践的な海での飛行スキルや国家資格が取得できるスクールを活用して、自信をつけてから挑むのも一つの「安全対策」です。
6. もしもの時の「緊急対応マニュアル」:事故が起きたらどうする?

万が一、ドローンを海に落としてしまった場合、パニックにならず以下の行動をとってください。
6-1. 安全確保と状況確認
周囲の人や船に被害がないか確認します。
6-2. 回収の努力
可能であれば回収しますが、無理をして自分が溺れないよう注意してください。
6-3. 関係各所への連絡
- 海上保安庁(118番※3): 海洋汚染や船舶航行の妨げになる可能性がある場合、必ず通報・相談してください。
- 警察: 人や物に被害が出た場合。
- 管理者: 許可をもらった役所など。
6-4. 保険会社への連絡
対人・対物賠償責任保険に加入していれば、速やかに事故報告を行います。
7. まとめ:ルールを知れば、海は最高の空撮スポットになる
海でのドローン飛行は、事前の場所確認と管理者への連絡、そして適切な準備を行えば、安全に楽しむことができます。ただし、状況によっては手続きが複雑になる場合もあるため、余裕を持った計画が重要です。
- 「一般海岸」からトライしてみる
- 「役所に電話」してルールを確認する(自治体によって対応が異なることを理解する)
- 「風と鳥」に注意して飛行する
- 最新の航空法情報を国土交通省の公式サイトで確認する
この4つを守って、安全に素晴らしい海の映像を撮影してください。
ドローンマスターズスクールの詳細
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ドローンマスターズスクール一覧
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DMS埼玉浦和校
DMS栃木宇都宮校
DMS東京足立校
DMS千葉野田校(農薬散布ドローン専門)
DMS東京秋葉原校
参照・引用元一覧
- 国土交通省航空局「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」
https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html - 海上保安庁「海でドローンを飛ばす際の注意事項」
https://www.kaiho.mlit.go.jp/05kanku/kobe/drone.html - 海上保安庁「118番(海での事故・事件の緊急通報)」
https://www.kaiho.mlit.go.jp/doc/tel118.html









