はじめに
ドローンの送信機には「モード1」と「モード2」という2つの代表的な操作モードがあり、どちらを選ぶかでスティックの役割が変わります。はじめて送信機を握る方にとっては、「どっちを選べばいいの?」と迷うポイントの一つです。
この記事では、モード1とモード2の違いを図で説明したうえで、自分に合ったモードの選び方と、DJI機でのモードの変え方までまとめました。
この記事の結論(最終確認日:2026年10月28日)
- モード1とモード2の違いは、「上昇・下降」と「前進・後進」を左右どちらのスティックで操作するかだけです。旋回と左右移動の位置は同じです。
- モード2は世界で最も一般的で、DJIの送信機(DJI RC 2など)の初期設定もモード2です。日本のラジコンでは、モード1が主流とされてきました。
- どちらが上手に飛ばせるかに優劣はありません。両方を実際に試して操作しやすい方を選び、決めたら変えずに練習するのが上達の近道です。
目次
- そもそも「モード」とは?
- モード1(日本のラジコンで主流)
- モード2(世界で主流)
- モード1とモード2の比較まとめ表
- 用途別おすすめモードの目安
- 結局どちらを選べばいいの?失敗しない選び方
- モード3・モード4とモードの変え方
- よくある質問
- おわりに
1. そもそも「モード」とは?
ドローンを操作するコントローラー(操縦装置、送信機、プロポとも呼びます)には、左右のスティックにどの役割を割り振るかを決める「モード設定」があります。
ドローンの動きは、次の4つの操作の組み合わせでできています。モードとは、この4つを左右のスティックの「上下」「左右」にどう割り当てるかの決まりです。
| 操作の名前 | ドローンの動き |
|---|---|
| スロットル | 上昇・下降 |
| ラダー | 左右に旋回(機首の向きを変える) |
| エレベーター | 前進・後進 |
| エルロン | 左右に移動(機首の向きは変えない) |

図を見るとわかるとおり、モード1とモード2で入れ替わるのは「上昇・下降」と「前進・後進」の2つだけです。左スティックの左右(旋回)と、右スティックの左右(左右移動)は、どちらのモードでも同じです。
2. モード1(日本のラジコンで主流)
2-1. スティックの割り当て
| モード1 | 上下方向(スティックを前後) | 左右方向(スティックを左右) |
|---|---|---|
| 左スティック | 前進・後進 | 左右回転(機体の回転) |
| 右スティック | 上昇・下降 | 左右移動 |
2-2. 特徴
- 離着陸のときの高さの微調整(スロットル操作)を、右手で細かく行える。
- 前後の位置は左手、左右の位置は右手と分かれているので、ホバリング(空中停止)中に位置を直すとき、1本のスティックを斜めに入れる操作が少ない。
- 右手で高さと左右の位置を同時に調整できるため、高さを保ちながら横に動かす操作がしやすい。
- 左手だけで「前進しながら旋回」ができる。
- 日本のラジコン(特にラジコンヘリ)ではモード1が主流とされてきたため、経験者に教わりやすい。
3. モード2(世界で主流)
3-1. スティックの割り当て
| モード2 | 上下方向(スティックを前後) | 左右方向(スティックを左右) |
|---|---|---|
| 左スティック | 上昇・下降 | 左右回転(機体の回転) |
| 右スティック | 前進・後進 | 左右移動 |
3-2. 特徴
- 世界で最も一般的な配置。DJIの送信機(DJI RC 2など)も初期設定はモード2。
- 右手だけで前進・後進と左右移動(空中を「泳ぐ」ような水平移動)ができるので、空撮でカメラを向けながら動かすときに操作しやすい。
- 高さは左手、水平方向の位置は右手と役割が分かれていて、初心者にもわかりやすい操作体系とされている。
4. モード1とモード2の比較まとめ表
| 項目 | モード1 | モード2 |
|---|---|---|
| 左スティック | 前進・後進/旋回 | 上昇・下降/旋回 |
| 右スティック | 上昇・下降/左右移動 | 前進・後進/左右移動 |
| よく使われる場面 | 日本のラジコン(特にラジコンヘリ) | 世界的に一般的。DJI送信機の初期設定 |
| メリット | 高さと左右位置を右手でまとめて調整できる。前進しながらの旋回を左手だけで行える | 水平移動を右手だけで行えて直感的。世界的に一般的で、DJI送信機の初期設定と同じ |
| デメリット | 前進・後進と左右移動が別の手になり、斜め移動に慣れが必要 | 前進しながら旋回するには、左右両方のスティックを同時に操作する |
| 初心者へのおすすめ | 〇(練習すればOK) | ◎(わかりやすい) |
5. 用途別おすすめモードの目安
先にお伝えしておくと、モードによって「できる作業」が決まるわけではありません。どちらのモードでも、練習すればどんな飛行もこなせます。ここでは、操作の特徴から見た目安を紹介します。
| こんな人・用途 | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 初心者 | 両方試して選ぶ(迷ったらモード2) | 水平移動を右手だけで行えて、操作をイメージしやすい |
| ラジコン経験者 | 今まで使ってきたモード | 身についた感覚をそのまま活かせる |
| 教わる人・チームがいる | 教える人・チームと同じモード | 操作の説明が伝わりやすく、送信機の受け渡しもしやすい |
| 空撮 | モード2 | カメラを向けながらの水平移動を右手でまとめて操作できる |
| 点検など、高さを保って横に動かす作業 | モード1 | 高さと左右位置を右手でまとめて調整できる |
6. 結局どちらを選べばいいの?失敗しない選び方
どちらのモードでも、練習を重ねれば思いどおりに飛ばせるようになります。大事なのは、どちらか一方に決めて、そのモードでしっかり練習することです。選ぶときは、次の3ステップで考えてみてください。
- 両方を実際に操縦してみる
当スクールのドローン無料体験や講習で「モード1」と「モード2」の両方を操縦してみて、直感的に操作しやすいと感じた方を選びましょう。シミュレーターで試すのもおすすめです。 - 周りの環境も考える
教えてくれる人や、一緒に飛ばす仲間・職場がいる場合は、同じモードにしておくと教わりやすく、送信機の受け渡しもスムーズです。 - 決めたら変えずに練習する
モードを途中で変えると、身についた指の感覚をゼロから覚え直すことになります。一度決めたモードで練習を続けましょう。
なお、国の無人航空機操縦士の実地試験の基準には、送信機のモードについての定めはありません。講習や試験で使うモードは、受講するスクールに事前に確認しておくと安心です。
7. モード3・モード4とモードの変え方
7-1. モード3・モード4について
モード3はモード2の左右を入れ替えた配置、モード4はモード1の左右を入れ替えた配置です。実際にはほとんど使われていないので、特別な理由がなければモード1かモード2から選びましょう。

7-2. モード切替はできるのか?
- DJI機のように、送信機やアプリの設定でモードを切り替えられる機体があります。
- ただし、操縦の感覚が大きく変わるため、途中で変えるのはおすすめしません(慣れるまでにかなり時間がかかります)。
- 一度決めたら、基本的にはそのモードで続けるのがいいでしょう。
7-3. DJI機でのモードの変え方
DJI RC 2などのDJIの送信機は、初期設定がモード2になっています。DJI Flyアプリを使う機体では、次の手順でモードを変更できます。
- DJI Flyアプリで「システム設定」を開く
- 「制御」を開き、画面を下にスクロールする
- 「スティックモード」をタップし、使いたいモードを選ぶ
- 内容を確認して「OK」をタップする
アプリのバージョンによって、表示が違う場合があります。飛行前には、送信機が自分のモードになっているかを必ず確認してください。人から借りた機体や、スクールの機体を使うときは特に注意が必要です。
8. よくある質問
Q. 初心者はモード1とモード2、どちらがおすすめですか?
どちらでも上達できますが、迷ったらモード2がおすすめです。水平方向の移動を右手だけで操作できてイメージしやすく、DJI RC 2などのDJIの送信機の初期設定もモード2です。ただし、教わる人や職場がモード1を使っている場合は、モード1に合わせると教わりやすくなります。
Q. モード1とモード2で、国家資格の取りやすさは変わりますか?
国の実地試験の基準には、送信機のモードについての定めはありません。自分が操作しやすいモードで、しっかり練習することが大切です。
Q. 途中でモードを変えても大丈夫ですか?
設定上は変えられますが、指の感覚を覚え直す必要があり、慣れるまでかなり時間がかかります。変えるなら、練習を始めたばかりの早い段階にしましょう。
Q. 左利きの人はモード3やモード4を選ぶべきですか?
モード3・4は使う人が少なく、教わる機会や情報も限られます。左利きの方も、まずはモード1・2を試して、操作しやすいかを確かめてみるのがおすすめです。
おわりに
モード1とモード2の違いは、「上昇・下降」と「前進・後進」を左右どちらのスティックで操作するかです。それぞれの特徴を知ったうえで、自分の用途や操縦スタイルに合ったモードを選んでください。
はじめての方は、まずモード1とモード2の両方を実際に操縦してみて、しっくりきた方で練習を始めるのがおすすめです。一度決めたら、そのモードでじっくり腕を磨いていきましょう。
参考情報源(最終確認日:2026年10月28日)
- DJI「DJI RC 2 ユーザーマニュアル」
- セキド「DJI Fly アプリ 送信機のスティックモード変更方法」
- TEAD「ドローンの基本操作モード1とモード2の違いって?」
- GetFPV「Choosing the Right Transmitter Mode」(英語)
- 国土交通省「二等無人航空機操縦士実地試験実施細則(回転翼航空機(マルチローター))」
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