ドローン市場は年々拡大しており、用途に応じたさまざまな機種が登場しています。初めてドローンを購入する際には、目的に合わせた機体選びが重要です。
空撮、産業、趣味としての飛行など、各用途に最適なドローンが存在します。それぞれの特性や機能をしっかり理解し、自分にぴったりのドローンを見つけられるように解説します。
用途別にオススメの機種を紹介し、選び方のコツを紹介するので、機体選びで困ったときはぜひ参考して、良い選択ができるようにしましょう!
主なドローンメーカー
ドローンを選ぶ際にはメーカーの違いが大きく影響します。特に、各メーカーによる技術やデザインが多様で、価格や性能にも大きな差があります。信頼のおけるメーカーを選ぶことで、購入後のサポートや保証、アップデート情報も充実しています。
国内外のメーカーの製品を比較することにより、自身に合った最適なドローンを見つけられます。特定のメーカーとしては、評判や利用シーンを考慮しつつ、各社の特性を理解することがポイントです。
海外メーカー
海外のドローンメーカーは、特に技術力と製品設計において高い評価を受けています。中でも、ドローン界のメジャー企業のDJIは市場シェアの7~8割と大半を占めており、VPS(ビジョン・ポジショニング・システム)やアドバンストRTH(リターン・トゥ・ホーム)等、その革新的な技術が多くのユーザーから支持されています。DJIの製品は空撮性能や操作性に優れ、初心者からプロフェッショナルまで幅広いニーズに応えることができます。
また、DJIはドローンの技術を応用し、映画で使用する撮影機材のジンバル(カメラの大きな揺れをカメラ自体を積極的に動かすことでブレを補正するブレ補正機能)や、映像制作の現場におけるクライアントとマネージャー、撮影クルーとの意思疎通に重要な映像をリアルタイムで共有する映像伝送技術、インタビュー等によるマイクの音声記録技術も進んでおり、非常に注目する企業です。
他の海外メーカーには、フランス企業の無線製品の開発・製造・販売を行っているParrot SA (パロット)や、安価で小型、練習用に使われるトイドローンの代名詞HOLY STONE ホーリーストーン等があります。
今回の記事では特にDJIについて紹介します。
国内メーカー
国内のドローンメーカーは特に産業用途に強い製品展開が目立っています。まだまだ数が少ない機体認証を取得したドローンの開発を進めている最中で、法規制を遵守した製品を開発するため、実際に機体の販売まで進められた機体があれば、パイロットもドローンの周囲をいる第三者に対しても安心して利用できることが見込まれます。
国内メーカーは特に、農業、インフラ点検、資材運搬などの分野に適したドローンの開発が進められています。国土交通省の機体認証制度により、国の基準を満たすことで高度な安全性が確保されています。この機体認証制度から、国内メーカーの製品は農薬散布や建物の調査・点検、測量、運搬等の特定の業種に必要な機能を持つことが多くいため、ドローンの利用を農業や建設業で考えている方は選択肢として検討する必要があります。
具体的な国産メーカーとしては、日本を代表するソフトウェア・電化製品メーカーのSONY Airpeak エアピーク、株式会社マゼックスの農薬散布用ドローン飛助(とびすけ)や林業で山間部の資材運搬用ドローン森飛(もりと)、電線などの架線作業用のドローン延助(のびすけ)があります。
ドローンの基本的な種類と特徴
ドローンにはさまざまな種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。基本的には、航空機の形状、機能、用途の違いによって分類されます。まずは、どのようなドローンの種類が存在するのか、そしてそれぞれの特性について簡単に理解すると機体を選びやすくなっていきます。
現在販売されているドローンについては、ドローン1機だけ買えばプロモーション撮影にも、建物の点検や測量にも、圃場の農薬散布にも、山間部の重量物運搬にも、様々な用途にすべて対応できるスーパードローンが存在しません。
そのため、用途に応じた機体の選択ができることが、ドローンの利便性を高めるポイントです。例えば、空撮に特化したモデルや、業務に必要な機能を備えた産業用ドローン、手軽に楽しめるトイドローンまで、幅広い選択肢が用意されています。それぞれの特徴を知ることで、自分にピッタリなドローンを選ぶ参考となれるように解説します。
空撮用ドローン
空撮用ドローンは、特にカメラ性能が優れたモデルが多く販売されています。高画質な4Kカメラを搭載したドローンが一般的で、航空写真や動画撮影に最適です。空撮用ドローンは、カメラのブレ補正機能や光学ズーム機能を備えていることが多く、色味の調整が細かくできる動画プロファイルD-logに対応する機体も多くあり、プロフェッショナルな映像制作にも対応しています。また、高度な操縦技術が要求されるFPVドローンのニーズが高まっていますが、最近では初心者でも扱いやすいモデルも続々と登場しています。例えばDJIのAVATA2はプロのパイロットが行う操縦をスティックを倒すだけで180度ターンや宙返り等、手軽に高度な操縦を行う事ができます。
趣味の映像制作から商業利用まで幅広く利用されています。空撮用ドローンは、クリエイティブな活動をサポートする強力なツールとなっています。
具体的な機体の種類はこちら!
こんな人におすすめ!
有名映画製作会社の空撮映像用のドローン御用達。
ドローンの操縦とカメラの方向をパイロット2名で分担して飛行・撮影を行う。
映画製作者、テレビ放送関係者
こんな人におすすめ!
プロ映像クリエイター、テレビ放送関係者、映画製作者
こんな人におすすめ!
アマチュア映像クリエイター
車で荷物を多く運べる旅行趣味の方
1年以上写真・動画が趣味な方
こんな人におすすめ!
初めてドローンを飛行させる方
バイク・自転車等荷物を多く運べない旅行趣味の方
新たに趣味を見つけたい方
こんな人におすすめ!
高度な操縦テクニックを身に付けたい方、FPVゴーグルで目視外飛行をしたい方
こんな人におすすめ!
荷物を最小・最低限の抑えたい方、短時間の飛行でサクッと飛ばしたい方
産業用ドローン
産業用ドローンは、特定の業務や仕事に特化した機能を持つ機種が多く存在します。
土木・建設分野では建物の点検・調査、測量に利用されています。
建築物の点検・調査の作業は、従来は作業員が現地へ対象個所を目視で確認するため、対象個所までたどり着くための足場を設置しなくてはならなかったり、足場の設置が困難な高所では特別な訓練を受けた有資格者しか作業にあたることができません。
測量についても広大な面積や高低差が大きな土地では測量に至るまでの手間や人員の確保が問題となっていました。
このような課題から、少人数で迅速に点検・調査、測量が可能なドローンが開発されました。
また航空測量では必須の技術となるオルソ画像を生成するために自動航行機能を搭載したドローンや、距離を正確に計測できるセンサーを搭載したドローンが不可欠です。
農業分野では、作物の成長促進や保護を目的とする農薬散布や施肥を行う際にドローンが利用されています。
また圃場の生育状況を監視する特殊なカメラを搭載したドローンも利用されています。
【土木・建設分野】
こんな人におすすめ!
測量を業務とする方
こんな人におすすめ!
赤外線カメラを使用する点検・調査を業務とする方
生態調査を行う方、火災発生時の消防関係者の方
こんな人におすすめ!
既にドローンを利用した事業を行い、更に事業を伸ばしたい企業・団体様
【農業分野】
こんな人におすすめ!
北海道や東北地方等の大規模圃場の散布を行う方、1日に50町歩(50ha)以上散布する方
こんな人におすすめ!
1か所に2町歩以上の圃場を複数個所散布に廻る方、果樹園の散布をしたい方
こんな人におすすめ!
1町歩未満の圃場を複数個所散布に回る方、散布の人員が2人までしか確保できない方
こんな人におすすめ!
圃場の生育状況を管理して、最適なタイミングと場所を見極めて農薬散布を行いたい方。
農薬散布を最小限に抑えたい・農薬を節約したい方
FPVドローン
FPVドローンは、FirstPersonViewの略で、操縦者がドローンからの映像をリアルタイムで確認しながら操縦できるタイプのドローンです。通常のドローンとは異なり、専用のゴーグルを使用して自分がドローンに乗っているかのような感覚で飛行を楽しむことができます。
この操作方法により、独特な体験をすることができ、特にドローンレースやアクロバティックな飛行を行うパイロットに使用されています。FPVドローンは、特にレースイベントやアクションの要素が強い映像撮影に重宝され、形状や性能によって多様な機種を制作します。
また、速さや操縦の難易度が空撮用ドローンやトイドローンと比べて非常に難しくなるため、シミュレーターによる十分な練習が必要不可欠です。
シミュレーターは有料のものから無料のものまでさまざまです。
DJIでのFPVドローンのおすすめは以下の通りです。
こんな人におすすめ!
コントローラーが付属しないため、別途購入することでアクロバティックな飛行ができるようになります。
FPV初心者向け、屋内の破損させてはいけない物の周囲を安全に飛行させたい方
こんな人におすすめ!
DJI NEOよりもカメラ性能や運動性能がグレードアップ。
モーションコントローラーでベテランの操縦テクニックを簡単に再現する事ができます。
NEOに物足りなさを感じた方、ランニングや自転車等の動くスピードが速い人・物を追いかけたい方
トイドローン
トイドローンは、初心者や子供向けの重さ100g前後の小型のドローンを指します。主に安い価格帯で購入できるため、手軽に楽しむためのアイテムとして人気があります。
家庭や屋外でのホビー的な利用が多く、気軽に飛ばすことができるため、初めて空中をたくさんの楽しみを提供します。また、小型で軽量なので、室内での飛行や、狭い場所での操作がしやすいのが特徴です。さらに、トイドローンの中にはカメラを搭載したモデルもあり、簡単な空撮が体験できるものもあるため、ドローンを始めてみたい人におすすめの選択肢です。
代表的なトイドローンのメーカーは
HORY STONE ホーリーストーンです。
3,000円~15,000円と価格帯が空撮用ドローンと比べて安価で、種類も豊富なため今回の紹介では省略させて頂きます。
各用途に合ったドローンの選び方
ドローンを選ぶ際には、具体的な用途を明確にすることが重要です。使用目的によりドローンの種類が異なるため、その特徴をしっかり確認する必要があります。
空撮を行いたい場合は、高画質のカメラが搭載された機体や、自動飛行により同じ飛行を繰り返し行える機体を選ぶことが望ましいです。
産業用の用途では、ドローンに行わせたい作業に対して必要な装備が備えられているかを確認します。
トイドローンは、主にエンターテインメントやホビーとして利用されるため、破損した際の予備パーツやバッテリー、それらの耐久性が重視されます。
このように、各用途に応じたドローンを比較し、自分にピッタリな機体を選ぶことが成功への鍵となります。
空撮用ドローンのおすすめポイント
空撮用ドローンは、特に映像や写真撮影を目的としたモデルが豊富です。最新の技術を採用し、高解像度のカメラが搭載されているものが多く、空撮性能が優れています。
ジンバルと呼ばれるブレ補正機能も備えているため、常に水平な映像が撮影できるのが特徴です。また、映像制作の現場で求められる色味の調整を行うために、10bit D-logプロファイルに対応したカメラの機体を選ぶのも良いです。
操縦のしやすさにも配慮されており、初心者でも扱いやすい設計になっている機体も増えています。多様な撮影モードや自動操縦機能などで、人の感覚で操縦するのは不可能な精度で飛行することができます。例えば半径50mの円を一定のスピードで飛行させたり、季節の移り変わりを撮影するために、数か月おきに全く同じ飛行ルートを飛行させたりすることが、自動操縦機能で行うことができます。これにより、プロの映像制作から一般の趣味まで、さまざまなシーンで利用されることが多く、空撮用ドローンは非常に人気があります。
産業用ドローンのおすすめポイント
産業用ドローンは、特に測量や農業分野において多くの活用が見られます。測量業界では、広範囲を迅速に調査するための高精度なデータを取得するためにドローンが活躍しています。農業においては、作物の状態を監視したり、農薬散布を行う際にも使用されることが珍しくありません。一つのドローンに複数の機能が搭載されていることが多く、ユーザーの作業効率を劇的に向上させることができます。また、工事現場やインフラ点検など、さまざまな業種での導入が進んでいるため、産業用ドローンの可能性は限りなく広がっています。
トイドローンのおすすめポイント
トイドローンは、主にホビーとして楽しむために設計された小型のドローンです。コストが低いため、気軽に購入できる点が魅力となっています。初心者が初めてドローンを扱う際にも最適で練習やホビーの利用にも適しています。手軽に飛行させることができるため、子供から大人まで操作することが可能です。また、トイドローンを使って風船を割るゲームやドローンレースを楽しむこともできるため、多くの愛好者に支持されています。空力性能を学ぶ良い機会にもなります。
FPVドローンのおすすめポイント
FPVドローンは、FirstPersonViewの名の通り、操縦者がドローンの視点で世界を体験することができるのが大きな魅力です。特に、専用のゴーグルを使用することで、リアルタイムで映像を視認しながら飛行することが可能となります。通常のドローンとは異なり没入感のある飛行体験が楽しめます。レースやアクション映像を撮影するために特化したモデルも多く、速度と操作性に優れた設計がなされています。FPVドローンを使った競技は多くのファンを魅了しており、コミュニティも活発です。このように、FPVドローンはただの玩具ではなく、選択肢として広がっている魅力的なカテゴリーです。
人気の高いドローン機種
現在のドローン市場には、多くの機種が存在し、その中でも特に人気の高いモデルがいくつかあります。人気の理由は、性能の高さや信頼性だけではなく、価格帯や機能の多様性にも関連しています。例えば、空撮用ドローンでは、高画質のカメラを搭載したモデルが注目を集めており、特に初心者でも使いやすいものが好まれています。また、産業用ドローンについても、特定の業務に特化した高性能な機種が頻繁に評価され、数多くの業界で導入されています。このように、人気のある機種は、実際の使用シーンにあった利便性や機能性が魅力となり、多くのユーザーに選ばれています。
手軽で使いやすいトイドローン
トイドローンは、特にホビーとして人気の高いモデルの一つです。その最大の特徴は、価格が安いことです。手軽に購入できることから、初心者や子供たちにも広く支持されています。トイドローンは、小型で軽量な設計がされているため、室内での飛行や小さなスペースでの自由な操縦が楽しめます。
購入する前に注意のポイントが2つあります。
操縦モード(スティックモード)
操縦モードとは、前後・左右・回転・上下の操作を右手・左手のどの手で行うか設定する項目です。機種によっては操縦モードが1つのみの機種もあるので、自分の直感に合う操縦モードがある機種を選びましょう。
センサーのある・なし
センサーが無い機体は操縦の難易度が少し上がるため、操縦練習を目的として購入する方が多いです。
センサーのある・なしが、操縦にどのように影響が出るか気になる方は、最寄りのドローンマスターズスクールのホームページから無料説明会・無料体験会にお越しください!
まとめ
今回は、用途別で自分に合うドローンの選び方について考える材料をDJIをベースに解説させていただきました。
ドローンの高性能化で機体の価格も上昇しているため、せっかく購入した機体を破損させたり、買い直したりすることは非常に悲しいです。
自分に合うドローンを見つけて後悔しないドローンライフを送りましょう。
ドローンの選び方で困ったことがあれば、ぜひドローンマスターズスクールのスタッフまでご相談下さい!
ドローンマスターズスクール
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