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【豆知識 ドローンの練習場所の探し方!】

作成者: 竹内 凌央|2025.03.12

仕事のため、趣味のために国家資格を取得しても、ドローンを始めるにあたって1番の課題は「練習場所が無い・探し方がわからない」ことです。

今回はおすすめの練習場所、メリット・デメリット、探し方などをご紹介していこうと思います。

 

目次
【練習場所の例】
①ドローンスクール
②市営練習場
③スポーツ施設
④自力で見つけたい時
⑤サブスクを使用する
【細かな制限】
【飛行時の注意点】
・屋外飛行時の注意点
・屋内飛行の注意点

【練習場所の例】

①ドローンスクール

まずはドローンスクールです。

スクールは講習のために通うだけでなく、練習場として開放している場合があります。

予約制度・料金の有無については各スクールへお問い合わせください。

【メリット】

⑴試験で使用するサイズに設定されているため、よりリアルな練習が可能

⑵屋内で運営しているスクールの場合、天候に関係なくいつでも飛行可能

⑶インストラクターが在席している場合、いつでもアドバイスがもらえる

【デメリット】

⑴講習用の限られたスペースとなるため、本格的な空撮スキルの練習には手狭な場合がある

⑵講習が優先のため、希望日時で予約が取れない可能性がある

⑶練習用機体は持ち込み限定の場合がある

 

ドローンマスターズスクール各校(秋葉原校除く)では、受講生特典としてコートレンタルを実施しています。

機体持ち込み・要予約で、講習中・合格後などタイミング問わず自主練が可能です。

※受講生以外へのレンタルは行っておりません。ご了承ください。


市営練習場

市区町村にもよりますが、河川敷や郊外の敷地をドローン練習場として開放している場合があります。

【メリット】

⑴航空法適用外のエリアに設置されている場合もあるため、申請せずに飛行できる

⑵無料・低価格で利用で設定されていることが多い

⑶障害物が少ないことが多いので、初めての屋外飛行に最適

【デメリット】

⑴天候により、予約が取り消しとなる場合がある

⑵郊外に設置されている場合、交通手段が限られる可能性がある

⑶県・地域によっては、県内でドローン事業を行う法人限定で貸し出していることがある

 

(例)

茨城県「リバーフィールド古河」:事前予約必要・利用料無料

※近隣に住宅街があるため、飛行申請が必要

 

千葉県「ドローンフィールド」:事前予約必要・利用料無料

※千葉市内に事業所を持つ事業者限定で利用可能

 

③スポーツ施設

市営飛行場と同様に、体育館・武道場など、屋内の広いスペースもドローン用に使用できることがあります

【メリット】

⑴ドローンスクールほどではないが、床のラインを頼りに距離感や経路調整の練習がしやすい

⑵最寄りの施設で済ませられるため、気軽に利用可能

⑶予約管理されているため、他の操縦者と電波トラブルにならない

【デメリット】

⑴ドローン飛行を想定していない施設が多いため、高度を上げての練習がしづらい

⑵接触防止ネット・フェンスが備えられていないため、より厳重な注意が必要

⑶土日祝日の場合は料金が割高に設定されていることがある

※利用可否・手続きについては各施設にお問い合わせください。

 

④自力で見つけたい時

上記のような施設が近くにない場合、自力で練習場所を探す必要があります。

すぐにイメージできるのは「海・川・山」ですが、この3箇所は次の順に法律を確認しながら調べましょう。

⑴航空法

まず大前提で確認するのが航空法の制限空域です。

空港周辺や150m以上で飛行することは少ないため、まずは「人口集中地区」に該当しないか確認しましょう。

人口集中地区は首都圏だけでなく、駅前や住宅街など、地方でも人が多い地域に細かく設定されています。

また、人口集中地区は飛行アプリに表示されないため、事前に国土地理院地図で確認し、国交省へ申請・許可を得る必要があります。

 

⑵県・市の条例

航空法がクリアできたら現地の独自許可が存在するか確認します。

そこが観光地であれば◯◯観光協会に問い合わせてもいいですが、管理者がわからない場合は市役所・区役所に直接確認しましょう。

その際、突然「ドローンを飛ばしてもいいですか?」ではなく、「資格・許可書を取得済で◯◯の用途で飛行させたいんですが、なにか必要な手続きはありますか?」と、ドローンにしっかり携わっている・理解があることを伝えましょう。

 

⑶現地・近隣住民等への声かけ(必要に応じて)

役所関係の確認が終わったら、必要に応じて現地事務所や近隣住民へ声かけを行いましょう。

ドローンの存在自体はかなり世間的にも有名になってきてはいますが、いざ目の前で飛んでいると、接触しないか・撮られていないか不安になって通報されてしまう可能性もあります。

役所の確認の時点で声かけの必要がないとのことであれば問題ないですが、少しでも不安があれば実施することをおすすめします。

 

ドローンに関する法整備が進んで早くも10年が経とうとしていますが、まだまだ飛行場所については「聞いてみないと・申請してみないとわからない」のが現状です。

予定は立てたけど本当に飛ばしていいか不安、確認のしかたがわからない場合はぜひスクールを頼ってください。

経験豊富なスタッフがサポートさせて頂きます。

 

⑤サブスクを使用する

こちらは特殊な例ですが、ユーザーと飛行可能な場所のマッチングアプリのような仕組みです。

業者が提携・確保している空域を、サイトに登録しているユーザーが料金を支払って予約・利用することができるシステムです。

田んぼのように開けていて30m×50mのような広大な土地から、サバイバルゲームのフィールドまで、ロケーションは多岐に渡ります。

選んだ場所によって申請の必要性は異なりますが、とにかく屋外飛行を経験したい、特殊な場所で試してみたい、という方におすすめの方法です。

ドローンマスターズスクールは「SORA-CONNECT」と提携しており、パンフレットやクーポンもご用意しておりますので、気になる方はぜひお問い合わせください。

 

【細かな制限】

①公園は地域ごとの制限に注意

公園は広くて上空に電柱等も少ないため、飛ばしやすい環境に見えますが市や県の条例で制限されていることがありますので、飛ばし放題ではないという認識も必要です。

例えば、東京都だと「都条例」でドローンのサイズ・重量問わず、全ての公園内での飛行は禁止されています。

また、地方だとしても国立公園や観光地として有名な公園は管理事務所や観光協会の独自の手続きが必要なケースもありますので、事前に利用規約や「◯◯公園 ドローン」など、ドローンの扱いに関する情報を確認しましょう。

 

②自宅の庭も法律は適用されます

体験会などでよく聞かれる質問が「自宅の庭は飛ばしていいの?」です。

敷地内のため、大丈夫には見えますが屋外での飛行は全て航空法が適用されますので、制限されている空域に抵触していないか確認と申請が必要になります。

空域をクリアしていても、カメラを搭載していますし、プロペラはかなりの騒音となりますので、近隣の民家に事前の声かけをおすすめします。

また、操作を誤って隣の家の敷地に入ってしまった場合、民法が適用となり「所有権の侵害」となります。

上空300mまでは敷地所有者のもの、となりますので、飛行には細心の注意を払うようお願いします。

 

また、空域をクリアしていても「30m未満の飛行」には抵触する可能性は十分にありますので、自宅の庭に限らず「屋外」で飛行を想定される際は自然と申請は必要と認識してください。

 

【飛行時の注意点】

屋外飛行時の注意点

許可関係の準備が整って、いざ屋外で飛行させる時は以下の項目に注意しましょう。

⑴風速

最近販売されているドローンはどれも優秀なため、5m/s以上の風に耐えるモデルも多いですが、国交省のガイドラインでは地上1.5mで風速5m/s以上の場合、飛行を中止するようアナウンスされています。

 

風向きも講習の時と違い常に変化する可能性があります。

使用するドローンがどの方向に流れるかだけでなく、風がどこから吹いているのかを把握し、常に抗いながらの操作が求められます。

 

また、高度を上げるほど風速も増しますので、講習後初めて3.5m以上上昇させる時は目を離さずに操作しましょう。

 

⑵電波・電磁波

こちらも混線の危険性はかなり減ってきていますが、電柱・電線の近くでは操縦用の電波に影響が出て、操作性の低下・映像伝送の遅延など、予期せぬ不具合が発生する可能性があります。

多くのドローンは操作画面上部にスマホのような電波強度が表示されていますので、目視外飛行の危険性に注意したうえで定期的なチェックをお願いします。

 

また、ホームページやマニュアルに記載されている電波到達距離は、あくまで遮蔽物や干渉が無い状況での数字ですので、電線・電磁波だけでなく常になんらかの電波が飛び交っている現状の日本では数百〜1km程度の飛行が限界です。

少しでも不安を感じた際は速やかに飛行を中止してください。

 

⑶障害物・人・車

確保した練習場でも人・車の出入りは必ず想定されますので、30m未満等の許可を得ていても接近があった場合は一旦飛行を停止してください。

 

障害物センサーも接触事故を防ぐ手段のひとつではありますが、一般向けモデルの多くは1.5~2mと短めの距離で完全停止するよう設定されており、なんらかの障害物が急接近された時に避けきれない可能性があります。

 

また、自主練や飛行現場での良い点は資格講習・試験の時と異なり、自分の足でドローンを追いながら状況を確認できるところです。

一点から斜めに見る必要がないので、正確性が求められる屋外飛行では最も安全を確保できる手法です。

回転操作による向きの変化が苦手な方でも、安心して飛行させることができます。

 

屋内飛行の注意点

スクールなど、屋内で場所を確保できた際は次のような注意点があります。

⑴位置制御性能の低下

屋内はGPSが受信できないため、ビジョンセンサーと呼ばれる小型カメラで周囲の状況を把握し、現在位置を調整します。

このビジョンセンサーの弱点は「暗所などハッキリと物が把握できない場所」です。

照明や陽の入り方によってはこのセンサーに誤差が生じて、ATTIモードと呼ばれる位置情報を全くキープしないモードに自動で切り替わりますので、前後左右の位置をすべて自分で調整する必要があります。

このATTIモードは国家資格のカリキュラムにも組み込まれているほど重要視されていますので、天候に左右されないからといって油断せずに慎重に操作を続けましょう。

 

⑵壁・天井への接近

使用する施設にもよりますが、屋内練習場は飛行経路からかなり近い距離に壁・天井が設計されていることがあります。

障害物センサーがオンの状態で飛行させると自動停止が発動し、動きが不安定になる可能性がありますので、屋内練習では障害物センサーを切ることをおすすめします。

その代わり、可能な限り操縦者も移動しながらドローンの現在地を把握しましょう。

 

以上、今回は練習場の探し方・候補、練習時の注意点をご紹介しました。

文中にもある通り、ドローンを飛ばせる場所は「聞いてみないと・申請してみないとわからない」ことがほとんどのため、人が少なそうだから大丈夫だろう、と判断するのは気をつけましょう。

 

飛ばす場所に困った際はぜひドローンマスターズスクールにご相談ください。

受講生特典のほか、ご相談内容によってコートの利用方法を調整させて頂きます。