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【ドローン国家資格】試験は難しい?講習や試験内容を詳しく解説!

作成者: 飯野 直哉|2024.10.29

ドローンの国家資格(免許)取得には、専門的な講習と試験内容が定められています。

専門的な知識・技術を学び、国家資格を取得することで、無人航空機の操縦者としての技術や知識が証明され、様々な空域や飛行方法での飛行が許可されるため、非常に重要な資格となります。

また、ドローンを利用した業務や趣味においても、法令遵守や安全な飛行の確保につながります。

各講習や試験内容の詳細を把握し、ポイントをおさえながら、計画的にスキルを磨くことが合格への近道です!

そこで今回は、以下のような内容を詳しく解説していきます!

目次

①ドローンの国家資格制度について
 ・ドローン国家資格の概要と重要性
 ・資格取得に不可欠な条件
 ・登録講習機関とは?
   ・登録講習機関の選び方

②講習について
 ・学科講習について
 ・実地講習について

③試験内容について
 ・学科試験の概要と出題内容
 ・実地試験の詳細と実技試験で求められる操縦スキル
 ・身体検査の重要性と評価項目

④ドローン国家資格取得までの一連の流れ

まとめ

①ドローンの国家資格制度について


ドローンの国家資格制度は、2022年12月5日に施行され「無人航空機操縦者技能証明制度」として知られています。この制度は、航空法に基づいて設けられており、ドローンを安全に操縦するための体系的な指導と評価を目的としています。国家資格を取得することで、法律で定められた規制のもと、特定の空域や特定の飛行方法での飛行が可能となります。

また、国家資格をもとに、さまざまな業務においてドローンが活用されており、近年その重要性が増しています。

ドローン国家資格の概要と重要性


国家資格には、一等二等の二つの区分があります。一等資格では、レベル4といわれる有人地帯の上空での飛行が認められます。二等資格ではレベル3といわれる無人地帯における目視外飛行までが認められます。
ですので、一等資格は、より危険性が高い飛行で高度なスキルが求められるため、二等資格の内容に有人地帯上空飛行に必要な内容を追加した試験となっております。
また、国家資格には以下の3つの限定変更といわれるオプションコースがあり、対象の追加講習を受けて試験を合格することで飛行させることができるようになります。

1.目視外飛行
2.夜間飛行
3.最大離陸重量25kg以上の機体での飛行

この区分が設けられている背景には、安全性の確保と技術向上があり、技術者として必要な知識と技能を持った操縦者の育成が目指されています。国家資格を取得することで業務の幅が広がるとともに、ドローンをフィールドワークや公共の場で活用できるため、非常に重要な資格となります。

資格取得に不可欠な条件


ドローンの国家資格を取得するためには、いくつかの条件が設けられています。

1.受験者は16歳以上であること
2.航空法の規定により、国土交通省から本試験の受験停止がされていないこと

資格取得に向けては、学科試験実地試験身体検査の合格が必要です。実地試験は「指定の登録講習機関での受験」または「日本海事協会での受験」となります。

 

「日本海事協会とは?」
指定試験機関といわれるドローン国家資格の試験を担う民間団体です。
自動車の免許で例えると、免許センターのような団体となります。
上記3つの試験をクリアすることで、試験合格となり、国家資格取得のプロセスが進行します。

登録講習機関とは?


登録講習機関とは、国土交通省に認められたドローン国家資格の講習・試験を行う機関です。

登録講習機関でないと、国家資格の講習・試験を行うことはできません。
登録講習機関は、国土交通省が定める一定の広さの試験会場の確保講習を行う講師の講師経歴・飛行時間規定を満たしている機材等がないと認められず、とても厳しくなっています。

試験会場の一定の広さとは「21m×13m×5m(高さ)」になり、広くて高さのある施設が必要となるため、スクールによっては屋外で試験を行っている場合もあると思われます。

当スクールは、屋内で試験まで行うことができるため、天候に左右されず安心して受講いただけます。※一等は試験は屋外になります。

2024年10月現在、登録講習機関は約600社となり、今後さらに登録講習機関が増えていくことが予想されますので、通う際はスクール選びが大事になってきます。

登録講習機関の選び方


登録講習機関は、国家資格取得において非常に重要な役割を果たします。講習機関を選ぶ際は、信頼性や実績、通いやすさなどが重要なポイントとなります。


【講習機関選定ポイント】

①国土交通省認定の登録講習機関であるか
②実績があるか(卒業生数や講師の経歴、講習内容の質等)
③受講環境や設備は整っているか(前述の試験会場の確保や機材の用意等)
④日程や通学距離は通いやすいか
⑤料金

当スクールは登録講習機関に認定されており、数少ない一等資格、二等資格、限定変更(目視外・夜間・25kg以上)の全てを行えるスクールとなります。
また、日程はスクールの指定日ではなく、受講生の希望にあわせた日程で受講いただけますので、スケジュールの点で通いやすくなっております。

国家資格の詳細やスケジュールについては無料説明会でも説明をしておりますので、お気軽にご参加ください。

ドローンマスターズスクールの詳細はこちらから

②講習について


ドローンの国家資格を取得するためには、登録講習機関での講習の受講が推奨されています。
なぜなら、実地試験は「指定の登録講習機関での受験」と「日本海事協会での受験」の2パターンがありますが、登録講習機関の講習を受講せずに日本海事協会で一発試験を合格することはかなり難しくなっているからです。

講習は大きく分けて学科講習と実地講習の2つに分かれます。

それぞれの講習で身に付ける知識や技能は、試験合格に有利になるに加え、操縦士として安全で効果的にドローンを運用するために重要なものです。登録講習機関で得られる知識や技能は、現場での実践に直接繋がるため、真剣に取り組むことが求められます。

学科講習について


学科講習はドローンに関する規則やドローンのシステムの話、安全体制などについて学びます。
具体的には、航空法や電波法、無人航空機の特性、運行に必要なリスク管理など、多岐にわたる知識が含まれます。特に無人航空機操縦者としての心構えや、安全運航のための原則を学ぶことは、この資格取得において非常に重要です。初心者向けにはより多くの学習時間が設けられ、経験者向けには短縮された時間でスキルをブラッシュアップすることができるようになっています。これにより、それぞれのレベルに応じた効果的な学習が可能となります。

学科の講習時間と講習内容は以下のように定められています。

【講習時間】
「初学者」
1等資格:18時間以上
2等資格:10時間以上

「経験者」
1等資格:9時間以上
2等資格:4時間以上


【講習内容】
①無人航空機操縦者の心得
②無人航空機に関する規則
③無人航空機のシステム
④無人航空機の操縦者及び運航体制
⑤運航上のリスク管理

学科講習についてはオンラインでの講習も可能と定められています。
当スクールは、オンラインでの講習となり、自宅や会社で通わず受講することができるようになっています。
質問フォームも用意されており、質疑応答ができるので、安心して受講いただけます。

実地講習について


実地講習では、ドローンを実際に操縦しながら技術的なスキルを学ぶだけではなく、飛行計画や日常点検についても学びます。具体的には、飛行計画の立案や飛行前の点検、飛行後の点検、そして事故発生時の措置などについて学んでいきます。ドローンを実際に操縦する実技講習は、繰り返し練習し、スキルの習得を目指していきます。
実技講習はシュミレーターを活用することもあり、安全に高度なスキルを習得することができます。
シュミレーターは講習時間の4割が上限と定められているため、二等資格の初学者(限定変更なし)だと、10時間の4割で4時間までがシュミレーターでの講習が可能となります。

実地の講習時間と講習内容は以下のように定められています。

【講習時間】
「初学者」
1等資格:50時間以上
2等資格:10時間以上

「経験者」
1等資格:10時間以上
2等資格:2時間以上


【講習内容】
①飛行リスク評価結果及び飛行環境環境の確認
②運行体制、手順、役割分担の管理確認
③機体の状況、操縦モード、バッテリーの確認
④フェールセーフ機能の適切な設定、飛行経路の設定、自動飛行の設定
⑤基本操縦(手動)
⑥基本操縦(自動)
⑦基本操縦以外の機体操作
⑧様々な運行計画への対応
⑨安全に関わる操作
⑩緊急時の対応
⑪飛行後の記録、報告

③試験内容について


ドローンの国家資格を取得するためには、試験内容を把握し、対策することが重要となります。国家試験は、知識を確認する学科試験と操縦スキルなどを評価する実地試験、視力等を検査する身体検査の3つで構成されています。3つの試験すべてに合格することで、国家資格の取得が可能となり、ドローン操縦に関連する法令やシステムの知識を有していることや安全に飛行させることができる操縦スキルを習得していることが証明されます。
各試験がそれぞれどのような方法で行われ、どんな内容が出題されるのかを解説していきます。

学科試験の概要と出題内容


学科試験は様々な試験で使用されているCBT(Computer Based Testing)方式(コンピューターを使用した試験方式)で行われ、PCの画面上で問題を解いていきます。
学科試験会場は各都道府県に数か所設けられており、最寄りの会場で受験することができるようになっています。
問題の形式は選択式となっており、三肢択一式となります。
問題数・制限時間・合格基準は以下のようになります。


【一等資格】
問題数:70問
制限時間:75分
合格基準:90点以上(63問以上の正答)

【二等資格】
問題数:50問
制限時間:30分
合格基準:80点以上(40問以上の正答)

また、費用は以下のようになります。
一等資格:9,900円
二等資格:8,800円

学科試験の出題内容は、航空法や機体の特性といった学科講習で学んだ知識が直接的に出題されます。
出題される内容は以下のようになります。

1.無人航空機に関する規則
 ・航空法全般
 ・航空法以外の法令等

2.無人航空機のシステム
 ・無人航空機の機体の特徴(機体種類別)
 ・無人航空機の機体の特徴(飛行方法別)
 ・飛行原理と飛行性能
 ・機体の構成
 ・機体以外の要素技術
 ・機体の整備・点検・保管・交換・廃棄

3.無人航空機の操縦者及び運航体制
 ・操縦者の行動規範及び遵守事項
 ・操縦者に求められる操縦知識
 ・操縦者のパフォーマンス
 ・安全な運航のための意思決定体制(CRM等の理解)

4.運航上のリスク管理
 ・運航リスクの評価及び最適な運航の計画の立案の基礎
 ・気象の基礎知識及び気象情報を基にしたリスク評価及び運航の計画の立案
 ・機体の種類に応じた運航リスクの評価及び最適な運航の計画の立案
 ・飛行の方法に応じた運航リスクの評価及び最適な運航の計画の立案

実地試験の詳細と実技試験で求められる操縦スキル


実地試験では、ドローンの実際の操縦スキルから飛行計画の作成、機体の点検、緊急時の対応にいたるまで、多様な技能が確認されます。特に、操縦中の状況判断能力や、空間認識能力、機体の正確な操作が試されるため、事前の実技講習を活用してしっかりと習得しておくことが大切です。
採点は、100点の持ち点からの減点式採点法となり、試験終了時 に、一等資格は80点以上二等資格は70点以上の持ち点を確保した受験者が合格となります。

実地試験の内容は、以下のようになります。


【一等資格(限定変更なし)】
1.机上試験(飛行計画の作成)
2.口述試験(飛行前点検)
3.実技試験
 ①高度変化を伴うスクエア飛行
 ②ピルエットホバリング
 ③緊急着陸を伴う8の字飛行
4.口述試験(飛行後点検)
5.口述試験(事故・重大インシデントの報告)


【二等資格(限定変更なし)】
1.机上試験(飛行計画の作成)
2.口述試験(飛行前点検)
3.実技試験
 ①スクエア飛行
 ②8の字飛行
 ③異常事態における飛行
4.口述試験(飛行後点検)
5.口述試験(事故・重大インシデントの報告)

合格率についてですが、当スクールでは以下のようになっております。
一等資格:50%~60%
二等資格:70%~80%

上記の合格率は経験者も含まれているため、一等資格はドローンの操縦経験があまりない方にとっては難易度が高めとなっています。

身体検査の重要性と評価項目


ドローンの国家資格取得には、身体検査が必要となります。この検査では、視力や色覚、聴力などの身体能力がチェックされます。これらの基準を満たすことにより、安全にドローンを操縦するための身体基準を満たしていることが証明されます。
身体検査では、以下の項目を検査します。

1.視力
2.色覚
3.聴力
4.一般

身体検査は以下の方法で受検ができます。

①有効な公的証明書の提出
 以下のいずれかの書類を提出
 ・自動車運転免許証(自動二輪免許、小型特殊免許及び原付免許を除く。)
 ・航空身体検査証明書
 ・無人航空機操縦者技能証明書
 ・航空機操縦練習許可書
②医療機関の診断書の提出(一等25㎏未満限定及び二等)
③指定試験機関の身体検査受検

費用は以下のようになっております。
書類での受検:5,200円
会場での受検:19,900円

多くの方は、「①有効な公的証明書の提出」の「自動車運転免許証」の提出で受検されます。
「①有効な公的証明書の提出」の場合、書類での受検となり、会場へ直接出向く必要がなくなります。

④ドローン国家資格取得までの一連の流れ


国家資格取得までの流れは以下の流れとなります。


①技能証明申請者番号取得
国土交通省が運営するドローン情報基盤システム(DIPS2.0)にて手続きを行います。申請が受理されると、講習や試験の申請で使用する技能証明申請者番号が取得できます。
「技能証明申請者番号とは?」
技能証明申請者番号は、ドローン国家資格の証明書を交付するための手続きで、申請者を特定するために使用する番号です。

②登録講習機関での受講
登録講習機関で学科講習と実地講習を受講し、実地試験を受験します。
登録講習機関での実地試験を合格すると、指定試験機関での実地試験が免除されます。

③試験申し込みシステム利用者登録(アカウント登録)
試験申込システムにアクセスし、必要情報を入力し、アカウント登録をします。

④学科試験・身体検査の申込・受験
試験申込システムにアクセスし、学科試験と身体検査の申込をし、試験を受験します。

⑤試験合格証明書発行
試験申込システムにアクセスし、「【試験合格証明書発行】」を選択し、詳細を確認して申込みをします。

⑥技能証明発行
DIPS2.0にログインし、「技能証明書の新規交付」から申請を行います。手数料の納付後、DIPS2.0に登録された書類発送先の住所に技能証明書が郵送されます。

まとめ


いかがでしたでしょうか?
ドローン国家資格の講習や試験内容について、詳しく解説させていただきました。
ドローンの国家資格は講習内容が直接試験に出題されますので、講習を受講するスクール選びがとても大切になってきます。
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ドローンマスターズスクール一覧
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